あもん史 第三十五章 団結 | あもん ザ・ワールド

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君へと届け 元気玉

海田高校は体育祭が終わるとクラスマッチという行事が始まる
その名の通りクラス対抗の試合である
海田高校でのクラスマッチは年に2回開催される
春には男女共バレーボール,秋には男子がサッカーで女子はバスケットボールである



体育祭で弾けまくった海田高校生は
このクラスマッチにより『団結』という授業を受けるのである




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(先生を中央に座らせないのがポイントである)



この時、あもん達応援団員は単なる選手の一人となり
皆を引っ張っていくのは各競技所属部員である
しかし我々海田高校生はここぞというチャンスは無駄にはしない
誰もがヒーローの地位を目指しクラスマッチを戦うのである
人数の関係で一クラス何チームかに分かれるのだが
自然と各クラスともに本気チームが作られているのである
その本気チームに選ばれるかどうかがヒーローになれるかどうかに懸っているため
誰もが自己主張に精一杯だった
そう、あもん達海田高校生は

“スポーツができるやつはモテる!”という神話を信じきっていたからなのである

あもんは本気チームに選ばれた♪
へなちょこあもんでも勝てるチームの一員として
一瞬のスキを狙っていたのである


“シュー児”という朋がいた
彼は俗に言うオチビちゃんだった
彼はあもん達のグループの中でイジラレ役という地位をいつの間にか築いており
『シュー児、お前やれ~や!』
『嫌じゃいやぁ~なんでワシなんやぁ』という会話が日常茶飯事であった
シュー児はいつもニコニコして嫌がっていた
シュー児の働きにより、あもん達のグループで笑いが絶えることは無かった
みんなからイジラれ笑わる
そしてシュー児も笑っている
この卒業アルバムの写真でこの現象が顕著に現れている






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シュー児はきっとMであったに違いない
その快感をあもん達に混ざりながら味わっていたのであろう




あもんの3年のクラスにはあもん級のつわものはまだまだいた
イマトモ、イガマル、オッカー、タロウそして、たっひー等など
彼らは一人立ちしている立派な『おバカ』であり
彼らの武勇伝をここで全て綴ると
『月刊おバカ』という題名の雑誌がディアゴスティーで創刊されそうである

さて、クラスマッチが始まった

海田高校ではやはりこの時も応援がメインとなってしまう
男子は女子の応援に女子は男子の応援に
純粋にただ純粋に応援道に向かって邁進しているのである


決して女子の体育服が見たいだけではない!!

青春の団結である

あもんは応援団員であるからいつもは応援する立場である
しかしこの時だけは黄色い声援で応援される立場となる
あもんはこの時、感じたのである


『応援されるって、気持ちいいじゃないか!』と

『あもん君~がんばって~~♪』
『あもん君~ドンマイ~~♪♪』
『あもん君~キャぁああああ♪』

一応、真剣に勝負しているため詳細は分からないが
このような黄色い声援が体育館に響いていただろう
あもん達、立派なおバカは
この黄色い声援を全て自分にだと勘違いをし
勝利を目指した




クラスマッチが終わった
正直、勝敗は覚えていない
覚えていないということはきっと勝敗はどうでもよかったのだろう
あもん達、立派なおバカはこのクラスマッチで
団結というものを手に入れた
クラスでTシャツを作り
休憩時間に練習を重ね
男子と女子が接近できるチャンスを伺いつつ
あもん達のクラスはひとつになっていった


受験戦争勃発中のこの時期に
隣の席の生徒がライバルとならなければいけないのに
テスト中に答えをこっそり教えあうとか
ノートをちぎった手紙を回しあうとか
抜き打ちの制服検査日の極秘情報を教えあうとか
そんなことが日常茶飯事にできる男女仲になっていったのである



さて、クラスマッチの最大イベントである
『打ち上げ』が始まった
あもん達のクラスはほぼ全員で学校付近の河川敷に集まり打ち上げが開催された
灯りの無い河川敷にて集まる男女
そこでやることはただ一つである


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『ロケット花火戦争』が始まった

男女混合で2チームに分かれ
ロケット花火に火をつけ
着火する直前に敵地へ投げ込む
あもん達は立派な大人なのだから
地面に差して真上に飛ばすという子供だましはしない


ロケット花火が河川敷に乱舞した
らせん状に旋回するロケット花火は恐ろしいものである
音を響かせる笛ロケット花火は脅威でもある
男どもは勇敢に戦った
なぜならあもん達はヒーローになりたかったからである






この時こそ
狙い目の女子に勇敢な男を見せるチャンスであり
いつも目が合う女子を守る頼もしい男を見せるチャンスである
しかし、一部の男どもは
ねずみ花火を投げ込まれただけで“アワわぁ”となる失態もあったようだ




ここでも彼は活躍をした
特攻隊長シュー児である

シュー児は
『なんでいっつも俺なん!?』
とニコニコしながら敵地に突撃し

見事に玉砕されたのである



海田高校応援歌
『団結節』
作詩作曲者:不明


オッス オッス 団結だ
オッス 意気だよ その意気だ~

所は広島 海田市
誇りも高き 海高の
猛者が集まる 応援団


オッス オッス 団結だ
オッス 意気だよ その意気だ~

海田高校の 乙女子は
流れも清き 瀬野川で
はかなき恋に 泣くと言う


オッス オッス 団結だ
オッス 意気だよ その意気だ~

海高名物 伊達男
意地と根性にゃ 負けないが
義理と人情にゃ ついホロリ


オッス オッス 団結だ
オッス 意気だよ その意気だ~

嫁を取るなら 海高生
色は小白く 背は高く
理屈抜きだよ イカスじゃない


オッス オッス 団結だ
オッス 意気だよ その意気だ~

南洋へ行ったら 何をする
黒ん坊たちを 煙に巻き
酋長の娘を ものにする


オッス オッス 団結だ
オッス 意気だよ その意気だ~

オッス オッスで 朝が来て
オッス オッスで 昼が来て
オッス オッスで 夜が来る


オッス オッス 団結だ
オッス 意気だよ その意気だ~

オッス オッスで やり通せ
無理もへちまも あるもんか
オッス オッスで やり通せ





~お知らせ~

ごく少数であるあもんマニアの皆さまにとって
大好評なこのあもん史シリーズ
明日へ続きます!
明日からは『野球の応援編』です
お楽しみに~~wwww