迷路の先 | あもん ザ・ワールド

あもん ザ・ワールド

君へと届け 元気玉

見えないものは見えないから魅力的なもので
目の前に現れたらなんだか、僕はつまらない
見えそうで見えない何かとは一体、何なんだ


それは「空想」

人にとって本当に大切なものは目に見えない
目に見えない、だからこそ人はことばを綴る
綴ったことばはいつも遊ぼうと僕を誘うんだ


だから「戯れる」

此処に在るものは昨日には無いものであった
無かったからこそ創る楽しみが今ここにある
ジグゾーパズルは完成しない方が楽しいんだ


いつも「創造す」

一生、喧嘩しながら付き合う人は自分だから
一生、喧嘩しながら仲良く遊ぼうじゃないか
一生、僕と僕とで言葉を交わし共に生きよう


毎日が「遊園地」


想戯創遊は
今日の僕を超える武器となる







迷路の先

古来 島国では
太陽は西から昇り東へ沈んだと云う
それをある勇者が皆に唱えた
『♪西から昇った おひさまが 東へ沈む~』
皆は勇者をバカ者と笑った
勇者も一緒になって笑った


島国に迷路ブームが到来し
ついには地上だけでは飽き足らず
海上へ上空へ迷路が創られていった
ある有名大学教授が“脳の迷路”を発明し
人類は迷路依存に洗脳されていった
気付くと辺りは曲がり角だらけ
どんなに歩いても扉は見つからない
見えないゴールを求め疲れ果て

人類はベクトルを欲するようになった
『だれか ベクトルを僕に与えて』
そんな叫び声がこだましていた
誰もがそう叫んでいたから答えは返ってこなかった
混乱タイフーンが島国を覆った

そんな嵐の中
ただひとつ決まった方向に動くものがあった
それは毎日毎日決まった方向に動いていた


おひさま


人類は迷わずおひさまを追いかけた
ゴールがそこにあるかどうかは
もう どうでもいい

導く方へ
誰かが導く方へ進むのが安息だったから
山を越え 川を渡り 空を飛び
幾年の時が流れた
そしてようやく人類は
水平線に沈むおひさまを見届けられる処にたどり着いた


そこではあのバカ者勇者がひとり唄っていた
『♪西から昇った おひさまが 東へ沈む~』

のちに此処は 東京と呼ばれた