あもんは豚
2009年9月21日
人間はやり直すことができる動物である
過去の過ちというものは
自分が過ちと気付いた時から
決して消えるものではない
自らの死をもって償ったとしても
残された人びとに罪をかぶすだけであって
過ちは決して消えることは無い
必要なものはやり直すということである
過ちに気付いた者は
惑星あもんアースアイ・ポイント3に辿り着く
アースアイ・ポイント3では
敗北した戦士の過去を吸収してくれる
栄光無き勝利を背負ったポルコもこの地に訪れた
そしてポルコは自らブタになることによってやり直したのだ
やり直したポルコはこの橋を渡った
そう、この橋はアースアイ・ポイント2に続く橋である
『直線で生き抜き死んでいく』というのは
とてもかっこいい男の生き様と称されるが
全てが直線な世界なんてあり得るものではない
そういえば『ここでは、人生がもうちょっと複雑なの』とジーナが言っていた
この橋を眺めたポルコは言っただろう
『曲がりくねって生きてやる』
『紅の豚として生きてやる』と
あもん詩集~スナフキンにあこがれて~より
『まがり』
まっすぐな直線なんて
存在しない嘘物と思ったから
俺はまっすぐ曲がりくねってやった
まっすぐな人生なんて
終わりなき妄想と思ったから
俺はまっすぐ曲がり尽くしてやった
曲がり曲がった俺の半生
俺は俺の背を追い懸ける
後半生曲がり尽くしたら
全てが丸くおさまるんだ
惑星あもんアースアイ・ポイント2には
時折、未来へ導く風が吹く
その風は大地をも削る厳しい風だが
ここに立ったポルコは風に乗った
そして、ポルコはこう言った
『飛ばない豚は、ただの豚だ』
かっこいいのである
ブタはかっこいいのである
あもんもブタになりたいのである
惑星あもんアースアイ・ポイント2にたったあもんも
未来へ導く風が吹かれてみた
強烈である
飛ばされそうである
ここで飛ばされたら意味がない
ここを旅立ったポルコのようにあもんも羽ばたきたい!
風が海と共鳴している
風が大地を創造している
風が罪と罰を吸収している
『詠まないあもんは、ただのあもんだ』
あもん詩集~島国からの贈物~より
『もしも風を』
もしも風を見ることができるのならば
僕はテレビを捨てるだろう
春風って優しい顔?
風の便りってどこを飛んでいる?
世間の風当たりってどのくらいあるの?
もしも風とお話することができるのならば
僕は何日でも語り明かすだろう
君の生まれはどこ?
君が吹いている口笛の曲は何?
君が旅したところはどうだった?
たとえもしもができなかったとしても
風と仲良く遊びながら
暮らしていきたい
風に頼って感謝しながら
暮らしていきたい
詩を詠んだはいいが一向に飛べる気配はない
風に両手を掲げてみても
風に青き衣を掲げてみても
あもんに翼は生えてこない
あもんはまた考えた
そして思った
そうか、共鳴だ
神との協奏曲だ
あもんは唯一奏でることが出来る楽器を取り出した
あもんはハーモニカを吹いた
『翼をください』 赤い鳥
出演
あもん
朗読
あもん
演奏
あもん
演出
あもん
撮影
あもん
脚本
あもん
編集
あもん
監督
あもん
制作
あもんがいっぱい制作委員会
スタジオあもん作品
過去記事
あもんの休日より
『ひとりじゃない』
あもん詩集~島国からの贈物~より
『もしも風を』
次回予告
さんぽみち
かくれんぼ
おにごっこ
あもんとメイの遊びはまだ終わってはいない
あもんは無事にふるさとに帰ることができるのだろうか?
『となりのあもん』
メイよ、いったいどこにいるんだぁぁぁぁああ