運動会の入場行進は未だに続いているみたいで
最近、ロボットみたく歩けば楽なんだということに気づいた
カナヅチ克服はいつしか断念していて
お金を出して浮輪を買えば解決だと自問自答していた
分身の術はハットリ君に教えてもらおうとは思わないし
ピッコロのように卵を産もうとも思わない
だけど僕は日本を背負って歩いている
カッコつけ、詭弁して、イエスマンのマントをなびかせて
それが「生き方テスト」の答えだからね
毎日公演する自分主演のひとり芝居
深く考えることを忘れた嘘芝居
静かに幕を上げ静かに幕を下ろし
自分史が空白のページのままめくられていく
どんより雲の休日の昼間
なんだか自分がこの世界に存在していないようになって
わびしくて、さびしくて、さむくて
凍え死にそうになったから
僕は真っ赤なクレヨンを押し入れから出し
真白な自分史の一ページに
『愛』と一言綴った
なぜかホッペが赤くなってきたので
僕はその紙を紙ヒコーキにして飛ばしたんだ
‥
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珍しく清々しい青空にハッピーになったので
調子に乗ってスキップで歩いていたその時
誰かに足を引っかけられ転んでしまった
そしたら隣にいたエキストラが笑い始めた
もう何もかもが面倒くさくなったから
僕はそのまま眠っちゃったんだ
目が覚めると僕は映画館にいて
二つのスクリーンが目の前にあった
丁度、今から上映が始まるみたいだ
映画タイトルは『I 愛 I』
工場でライン生産されている僕ストラップと
ワイドショーで話題となっている僕面犬
ふたつのスクリーンで同時上映だ
主演 自分 助演 自分 監督 自分 監修 自分
そこには ザ・たっち な自分がいて
ボケ自分 ツッコミ自分と 自分漫才
二重人格な僕と僕のエンターテイメント
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劇団 ふたり
観客 じぶん
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‥
シンガーソングライターである自分が
最後にこの曲を歌って本日の公演は終わった
『自分を笑おう』
どんなものでも見える鏡があったとしても
僕は僕の顔を見る
悲しいお顔をしていたら
ハナ毛を書いて クスッとする
悪いお顔をしていたら
タレ目を書いて クスっとする
浮かないお顔をしていたら
キリット眉毛で クスっとする
僕のお顔だから ラクガキしたいんだ
僕のお顔だから 笑ってやりたいんだ
自分を笑える毎日
これ
スキップできるヒントかも
どんなものでも見える鏡があったとしても
僕は僕の顔を見る
僕のお顔だから ラクガキしたいんだ
僕のお顔だから 笑ってやりたいんだ
‥
‥
‥
‥
塩があるからコショウがあり
醤油があるからソースがある
僕にもきっとふたつの味があり
日々味わいほほ笑むのも僕である
『I 愛 I』
誰もが持っている自分への気持ち
死ぬまで付き合う自分への誓い