話は過去の妙義山に戻る。


妙義山頂上では、今から下りのバトルが始まろうとしていた。

先行は慎吾と真子&沙雪のEG6、後追いは拓海のAE86だった。その後ろには信司のトゥデイ、中里のGTR、高橋涼介のFC、健児&樹の180SX、最後は池谷が乗ったシルエイティだった。


沙雪  「さぁ、行くよ! 慎吾、真子、準備OKかしら?」


慎吾  「俺はいつでもいいぜ!」


真子  「ええ、OKよ!」


沙雪  「じゃあ慎吾、ゆっくり出て! 分かってると思うけど、1つ目のコーナーを過ぎたら全開だからね!」


慎吾 「ああ、分かってる!」


ブロロ~。ゆっくりスタートするEG6。


拓海   「始まった! 」


EG6に遅れまいと後ろについて行くAE86。EG6が1つ目のコーナーを抜けた途端、甲高いエキゾーストが夜の妙義山に轟いた。


慎吾  「ありゃ!? 加速が遅え!! やっぱ二人分の体重はキツイぜ!!」 


真子  「ご、ごめんなさい!!」


沙雪  「真子、謝ることは無いよ! 加速が遅いのは慎吾のテクが無いだけだから。」   


慎吾  「おい!  それが乗せてもらっている奴の言うセリフかよ!」


沙雪  「うるさいわね~! 男だったらごちゃごちゃ言わないの!!」


慎吾 「ちぇっ!! 沙雪、また太ったんじゃねぇのか?」


沙雪  「(ギグッ)太ってないわよ!! またとは何よ、またとは!!」


慎吾  「はいはい、ごめんなさい。今のは俺が言い過ぎたよ」


沙雪   「慎吾、おしゃべりはここまで! これからコーナーが続くよ! 真剣にやって!!」


慎吾 「ああ、おまえに言われなくても、もうやってるぜ!」


ギャギャギャー!! タイヤのスキール音を鳴かせながら、EG6は凄いスピードで下りのS字コーナーを駆けて抜けて行った。


真子  「は、速い!!」


沙雪   「真子、どう? これが本物のFF使いの速さよ!」


真子  「私のシルエイティよりも速いかも・・・」


沙雪   「慎吾! あんた腕を上げたんじゃない?」


慎吾  「どうだ! 俺だって進化してるんだぜ! ま、いつまでも新人に負けてられねえからな」


沙雪  「は? あんた新人に負けてたの?」


慎吾  「あ、いや何でもねえ!! 今のは忘れろ!!」


沙雪  「ふ~ん・・・分かったよ」


EG6に拓海のAE86はなんとかついていけていた。


拓海  「速い! この俺がついていくのがやっとだ!! これ以上いかれたら、マジでヤバイ!」


AE86に付かず離れずついて行く信司のトゥデイ。


信司  「ふ~ん、相変わらず拓海さんのコーナリングは、ドリフトか~。もう僕の敵じゃないかな・・・」


信司のトゥデイから少しづつ離されてゆく中里のGTR。


中里  「あいつらの速さって、なんなんだ!? 藤原はともかく、俺は信司の軽にもついていけねえのか!!」


涼介  「中里のGTRが遅れて来ている。次のコーナーの先の直線で抜いておこう」


右コーナーでFCが突っ込みでGTRのインにつき、立ち上がり加速でスルスルと抜いていった。


中里  「何! 高橋涼介のFCか!! やられた~!!」


健二&樹の180SXと池谷のシルエイティは前の4台には全然ついて行けず、仲良く(?)後ろの方で走っていた。


樹  「健二先輩! 全然、前の車が見えなくなってしまいましたね。」


健二  「ああ、あんな速いやつらには、ついていけねえよ!」


樹  「健二先輩! 大丈夫ですよ。後ろには池谷先輩がまだいますから」


健二  「池谷は真子ちゃんのシルエイティだろ。ぶつけられねえから、遅いのは当然だ! ってあれ!? 池谷がいねえ!!」


樹  「え!?  あ!! 健二先輩、よこよこ!!」


池谷  「なんなんだこれ!! すげえパワーだし、何よりも乗りやすい!! ブレーキも良く効くし・・ あ、いつのまにか健二を追い越しちまった!!」


池谷が乗ったシルエイティは健二&樹の180SXを直線でぶち抜いていた。


健二  「マジかよ!!」


樹  「健二先輩、おれらドンケツってことで安全運転でいきましょうね」


健二&樹  「悲ぴ~!!」


第14話に続く。