ボクは、ただひたすら彼女の幸福そうな姿を見ているだけでした。

すると、ラシマルが話しかけてきました。

「人間でいう 『ハナウタ』 という技は、俺も使うんだぜ」

ボクはびっくりしました。

鼻歌を使うのはヒトだけじゃない……?

ありえない……。

そんなわけはない……。

だって、彼はヒトではない。

「イヌ」 という種族であり、そんなすごいことができるわけない。

もし、彼ができるのであれば、彼女と会話ができておかしくない。

そして、彼ができるぐらいなら、ボクだってクマのぬいぐるみだ。

同じことができるに違いない。

でも、どうやってできるというのだ?

これが出kるようになれば、彼女とお話しできるようになれるかもしれない……。

「あれ、疑っているのか? よし、じゃあ見本を見せてやるよ。ちょうど今から散歩の時間だ。いいか?」

ボクはゆっくりとうなずいた。