3 音楽
音楽は、不思議である。
苦しいときも、悲しいときも、音楽で心を癒すことができる。
また、音楽は思い出作りにも貢献する。
恋人とデートの時に聴いた曲が、何年か後に、ふとどこかで思い出すことだろう。
その時に、昔の記憶が脳のスクリーンに映し出されて、楽しい気分に包まれて、ほくそ笑むかもしれない。
楽しいときも、悲しいときも、音楽は身近にあったと思う。
とはいえ、それも、ここ何十年かの歴史でしかない。
音楽そのものを聞く方法は、今の環境とは全く異なっていて、ラジオ番組の音楽を、テープで録音したりしたものである。
私の時代も、音楽そのものを、気軽に聞けるものではなかった。
音楽ジャンルはいろいろあり、周りはサザンオールスターズなどを聴いているときに私はエックスをずっと聞いていた。
ロックジャンルの中にクラシック要素を組み入れた作りが好きだったからだと思う。
そんな時、私が自衛隊にいた時に出逢った曲がある。
それが、ジューダスプリーストの 「ペインキラー」 である。
スタートが19秒のドラムソロから始まり、エレキギターがかぶってきて、力強い曲が始まる。
この曲ができたのが、1990年である。
私は今でもこの曲が大好きである。
最もつらいときに、ひたすら聞き続けたからだ。
そこから、私はメタルジャンルをいろいろ聞いてきた。
私は昔から、この世からいなくなることを求めている人だった。
だから、私に作品にハッピーエンドはない。
むしろ、美しくなくなることを求めているからだ。
ただ、死を求めること自体がおかしい人だと思われるのが、この世界である。
だから、「自殺を考えたことがある」 というだけで、なにかインパクトがあるのだろう。
ところが、私は常にそれを求めている。
そして、同じ考えを曲にしたバンドに、私は出会うことができた。
それは、「ディセクション」 である。
北欧のデスメタルバンドだが、とても繊細でありながら、死を美しく奏でていた。
私はこの曲を聴きながら、涙を流したものである。
いかに美しくこの世を去るかということを求め、たどりつけない苦しみと悔しさがあったことか。
さて、私の過去はここまでにしよう。
本題に入るまでに、無駄な雑談をしてしまったのだが、音楽のことについて、私がどのように感じてきたかを知ってもらおうと考えたからである。