1 恋愛

恋愛は、もうやめよう。

ある時、そのように考えた。

「人を好きになる」 必要性を感じなくなったからだ。

なんとも、ばかげた話である。

何もかも諦めたのか? と思われるかもしれない。

しかし、そうではない。

恋愛というものは、苦痛でしかないと分かったからだ。

人を好きになり、その人のことを四六時中考え、妄想に明け暮れて、もしその人と一緒になっても、理想と現実は間違いなく違う。

 

お互いに違う生き方をしてくれば、考え方も価値観も全く違うのに、妄想や理想を相手に求めてしまい、相手を苦しめるだろう。

 

相手の理想に合わせようとしても、理想そのものがはるかに高いため、合わせること自体が不可能である。

 

例えば、私がものすごいお金持ちだったとして (まずありえないが)、誰かと一緒になったとしても、私のクソ嫌な部分をその人は知ることになる。

そして、どこかで妥協するか、諦めるか、資産目的で一緒に過ごす羽目になる。

果たして、それを彼女は求めていたのだろうか?

それで、彼女は幸せと言えるだろうか?

 

私は醜い自分を見られたくないわけではない (いろいろ醜い部分はあるけど言えません)。

共存してもらえる人を探すほうが、その人を幸せにできる気がする。

結婚は恋愛と違うと訊く。

誰かを好きになり、その人を求め、ともに時間を過ごし、子供ができたらその責任を守ろうと過ごす。

その考えであれば、必ずどこかに亀裂が入る。

だとしたら、なぜ、その人を選んだのか疑問に思えてくる。

その理由は、簡単である。

総て恋愛感情における、自分の理想 (妄想)を、相手に押し付けていたからだ。

恋愛感情があれば、浮気をしたら腹を立てるだろうし、自分の苦労を基準に文句を言う。

そして、恋愛感情があれば、浮気もする。

それがなくなれば、それを求めることもないし、例え、そうなったとしても、どうでもいいと思えてくる。

恋愛感情でドキドキするくらいなら、新しい知識を知るときのわくわく感のほうが私は楽しい。

 

今は、自由に言葉を世界に飛ばせる時代と同時に人を傷つけやすくなっている。

言葉は、言った人は気持ちよくても、言われた人は、どこまでも傷ついている。

生きるって大変だ。