彼はかすかにふるえていた。

私は、できる限り彼を落ち着かせようと声をかけた。

「失礼。君を威嚇するために撃ったわけではないよ」

彼の膝が少し震えている。どんどん力が抜けて、床に座ってしまった。

「扉の向こうに来客がいてね、こうしないといけなかったんだよ。最近、この施設では変なゲームが流行り始めてて、そこに、私が強制参加させられているんだよ」

私が頑張って笑みを見せたが、彼はうつろな目で私を見ていた。

扉の向こうから、血が室内に流れ始めてきた。それに気づいた彼は、血でぬれた自分の手を見ておびえ始めた。

私は、電話をして、掃除をするように言った。

 

「せっかくここに来たのなら、君とこの館内を紹介しよう」

私は、ここではらちが明かないと判断して、彼に声をかけた。

しかし、あまり反応がなかったので、彼の手を握り、立ち上がらせた。すると、血が血まみれになっていた。

そこで、もう一度電話をして、タオルを持ってくるように指示した。

「久しぶりの、まともな来客だったので、いろいろ失礼をした。

申し訳ない。

今、タオルをお願いしたが、そいつは、褒美を欲しがるんだ。それで、君のナイフをもらいたい」

そういって私は彼のナイフをもらった。