正直、オレには全く覚えがないのだが、なぜかすごく視線を感じる。
今、電車に乗っているのだが、周りの空気がどうもおかしい。
今まで声をかけられたことも、会話をしたこともない人たちなのに、注目されている気がしている。 もしくは、オレを見ながら携帯電話をいじっている者もたくさんいた。
別に何かをした記憶はない。 しかし、視線はずっと感じていた。
やがて、目的の駅にたどり着いたので、俺は駅のホームに脚を踏み入れた。 すると、扉の側にいた男子学生が、軽く舌打ちをして、 「何にもないじゃんか」 と呟いた。
オレは耳を疑った。
「どういうことだよ……」
と呟きながら、立ち止った。
「オレ……何かしたのかなぁ?」
特に何も覚えていない。
昔、こんな感じに追い込まれた主人公の映画を何本も観た気がするが、勝手に犯罪者扱いされたくはない。
次第に、オレ自身が解らなくなってきた。 このまま用事を済まさなくてはいけないのに、不特定多数の知らない人たちに監視されているからだ。
オレは何をしたのだろうか?
その疑問が脳裏から離れない。
人の視線が首を締め付ける。
全く理解できない。
どうすればいいのだろうか……?
すると、不意に、友人から電話がかかってきた。
「お前、今は大丈夫か?」
これが、友人の第一声だった。
「大丈夫って何が……?」
そう訊き直すと、
「その周りに人はいないか?」
あたりを見渡して、
「誰もいないけど……」
と、答えると、
「いいか、今、お前は サイレントハンターの獲物にされているんだよ」
「何だ? それ」
「つまり、マスターと呼ばれる人物が、とある人物をターゲットとして、他のハンターに写真などを撮らせて得点を競い合うゲームをしているんだ。 プレミアムな写真ほど点が高いんだよ」
「…………」
「やつらは、それを自分達のサイトで競い合うのさ」
「まるで、無差別に行うパパラッチみたいなものかよ」
「そうだ。 しかも、ハンターはみんなネットでやり取りしているから、誰がしているのか全くわからないんだよ」
「でも、何でお前はそれを知っているんだよ」
「常に誰がターゲットか確認しているんだよ。 自分がいつそうなるかわからないからな」
オレは、言葉が出なかった。
写真を取られるのは、有名人だけかと思ったからだ。
どこまで他人に観られたのか、どこまで知られたのか全く解らない。
今はただ、新しい ターゲット ができるまで待つしかないようだ。
結局、オレは、あれから何事もなかったように振る舞い、時が過ぎるのを待った。
すると、今度は他の人物に移ったのだろう、一切、人の視線を感じなくなった。
ただ、それ以来、オレは誰も信じなくなった。 そして、極度の被害妄想者になった。
電車の中で、誰かが笑っているだけで苦しくなり、携帯電話を見ている人がいると、取り上げたくなった。
やがて、オレは外に出られなくなり、友人にメッセージを残した。
そして、真夜中の森林の奥に歩いていった。
全 無帰
Fall in dark, Demand damnation and dispire With Soul reaper
Ebil creep me and commit sin , SO I will murdar myself …… forever……

