正直に言うと、ライヴ ストックへの行きかたは、簡単だった。
ライヴ ストックの専用サイトに申し込みをするだけで、あとは、通知を待つだけらしい。
とはいえ、現在、予約が殺到していたので、 まずは、リサイクル場と呼ばれている場所に行くことにした。
俺は、友達の恋人とともに、車で向かって行った。
「何でこんなことになったのだろう?」
彼女の独り言に対して、俺は黙っていた。
「これから、色々やっていこうと考えていたのに、なぜにげたのかしら?」
俺には、少し引っかかるものがあった。
「ねぇ、どう思うの? やっぱり私から逃げたのよね? きっと、私のことを、嫌いになったに違いないわ」
「本気でそう思っているのか?」
俺は、苛立ち始めた。
「はっきり言えば、君は同情を求めているだけだろう。残念ながら、俺はそのような感情は持ち合わせていないから」
「だったら、なぜ逃げたのよ?」
彼女は、声を張り上げた。
「あいつは君から逃げたのではない。人生から逃げたんだよ」
「……それって、どういうことなの……」
「いま向かっているところに行けばわかるよ」
そこまで言うと、彼女は黙った。
全 無帰
