■市街
アモイは、7つの区からなっています。市街地の中心はアモイ島で、中山路(ツォンザンルー)、思明南路(スーミンナンルー)などの繁華街、禾祥西路(フー
シャンシールー)から禾祥東路(フーシャントンルー)にかけての住宅街、湖濱南路(フゥピンナンルー)のビジネス街、湖濱北路(フゥピンペイルー)の官庁
街などがあります。
その他、建築資材関係の会社が集まる江頭(ジャントゥ)、下町の風情を残す台湾街などがあります。
コロンス島は、歴史的建築物が数多くあり、観光スポットとして多くの人が訪れます。
最近は景観に重点を置き、海浜公園をはじめとする公園整備、ビルディング等のネオン、イルミネーション、店舗の看板の整備が行われており、近代都市を感じさせる。
■治安状況
アモイの治安状況は比較的良好です。市の中心は面積約130平方キロのアモイ島で、海港景観都市として観光地であり、また経済特区でもあり、市当局は治安面に非常に力を入れています。中国でも有数の治安の良い場所となっています。
しかし、海外であることに変わりはありません。深夜の外出、暗い道、暗い所、人があまり行かない所は避けるべきです。また、一人歩きはやはり危険を伴なう場合もあるので数人での外出を推奨します。
スリ、置き引きは多く、特に人ごみ、バス車両内、船内は注意が必要です。バッグは首または肩から下げ、体の前面で持ち歩くことをお薦めします。
その他、海外旅行の一般的な注意事項を遵守すれば、トラブルに巻き込まれるようなことはほとんどありません。
■景況
アモイは16世紀初めの明の時代にオランダ、スペイン、ポルトガルなどの外国商人が茶葉の買い付けに多く訪れ、中国随一の茶葉輸出港として繁栄しました。現在でも福建省のウーロン茶は有名です。
1980年代に経済特区に指定されてからは、海外投資も多く、外資系企業が多数進出しました。日本企業は台湾、アメリカに次ぎ3位です。
アモイは中国の都市の中でも貿易高は高く一人あたりのGNPも高水準です。しかし、2003年3月からの「SARS」は、縁遠い福建省にも大きな影響を与え、経済的には落ち込みましたが、8月頃から徐々に持ち直してきています。
2004年春には以前の経済状態の戻り引き続き成長すると予測されていま。
また、アモイは上海、広州、大連などの都市とは幾分か異なり、中小企業が経済を支えており、中小企業の貿易が著しく、中小企業が進出、貿易しやすい環境にあり、発展が見込めます。
2007年から道路工事、モノレールの設備、ビルディングの建設等、近代都市化が急速に進められている。
2010年の上海博展会までにはアモイも近代都市の仲間入りをするであろう。
■民族・風習
アモイの住民の多くはビンナン人と呼ばれ、福建省はビンナン人(泉州、厦門)、ビンペイ人(三明、南平、武夷
山)ビンシー人(龍岩)、客家人(土楼)などの民族が住む地域です。現在はアモイの人口の半数以上が福建省以外から来ています。しかし、中秋には人々はサ
イコロを振って1年の運を試す「博餅(グオピン)」などのビンナン人に特有の習慣も根強く残っています。また、アモイ近郊には「土楼」と呼ばれる客家人が暮らす巨大な円形住宅もいくつか点在しており、現在も昔ながらの風習を守り、民族の強い団結の中、生活している人々もいます。
中国は日々成長していますが、まだまだ生活に追われる人々が大部分で、そのため昔のものを守り、生活環境を変えることなく生活しています。朝の公園に行ってみると、そのことがよくわかります。
■生活状況
アモイはここ十数年の生活水準は高くなってきています。人々はマンション、アパートに住み、テレビ、DVD、冷蔵庫、洗濯機、エアコンなども整い、日本の生活とそれほど違いを感じないほどです。
その一方で、あまり目にすることはありませんが、まだまだ文化的生活 とはいえない生活をしている人も少なくありません。アモイを車で3時間 も離れると、生活水準は著しく低くなります。
一般労働者の平均月収は、アモイでは1,200元(約19,000円)から
3,000元(約47,000円)程度ですが、アモイから車で3時間も離れると 600元(約9,000円)から1,300元(約20,000円)程度と半分になって しまいます。
物価については、公共料金は日本の7分の1程度、その他の生活用品でおよそ3分の1から5分の1程度です。
最近は、急激な物価上昇と家賃の上昇により、一般就労者の生活は厳しくなっている。特に公共料金、生活必需品以外は値上がりが激しく、贅沢品、輸入品は日本とあまり変わらない。 |