「あーーーー!食った食った!美味かったー!やっぱ、BBQ最高だな!」
「BBQなんて学生以来だったけど、やっぱりいいな!道具揃えて正解だったわ」
「死ぬほどあっちーけどな」
雅紀がBBQやった事ないとか言っていたから、じゃあ、二宮と松本と大野くんと知念くんも誘ってやろうぜって話をしていたのが2週間ほど前。
それから松本と色々調べて道具を揃えて、天気も良さそうで、みんなの日程が揃う日を探して今日ようやく実行!になった訳で。
数日前から今日を楽しみにしていた雅紀は、ネットでレシピを検索して、アレ食べたいコレ食べたいって大騒ぎで、そんな楽しそうな雅紀を見ているだけで幸せだなぁって何度も思ったりしてみたりして。
BBQセットもクーラーボックスもかなり値段が張ったけど、雅紀のそんな顔も見れたし、これから先も恒例行事になりそうだから、無駄な買い物じゃなかったな、と独りごちた。
「後でおやつにバウムクーヘン作ろうね!でもやっぱ、あっついからかき氷かなー?」
「相葉くん、まだ食べんの?」
「まーちゃん、ほっそいけどめっちゃ食うから」
「さとちゃんとかずさんが食べなさすぎなんだよー!あ!チョコも持ってきたから、チョコレートフォンデュもできるよ〜。知念くんはなにがいい?」
「えー!どれもいいなぁ.......っていうか、バーベキューでバウムクーヘンとかチョコレートフォンデュとか、聞いたことないけど!相葉くんってめちゃくちゃ女子力高くない?!」
「もー、ちょっとアレよ。デザートの前にさ、若者はちょっと向こう行って遊んできてよ。おじさんたちは食後はもうちょっとのんびりしたいんだからさ」
缶ビールを片手に手で追い払うような仕草をした二宮がよいしょ、と呟きながら日陰に座る。
「二宮さんも櫻井さんも松本さんと同期なんですよね?だったら、まだ20代だし、僕たちと大して変わらないですよね?」
「20代でも、君たちと5年や6年や7年も離れてりゃ、こっちはじゅうぶんおじさんなのよ」
知念くんの言葉に二宮が大袈裟に天を仰いでそう言うと、雅紀がケラケラと笑って『せっかく持ってきたから、フリスビーやろうよ』って、知念くんの腕を引っ張って河原の少し開けた方へ走っていく。
大野くんは当たり前のように二宮の隣に座って、眩しそうに空を見上げた。
「で?どうなのよ新婚生活は」
松本が突然そんなことを言うから、口をつけた缶ビールを落としそうになる。
「なんだよ、新婚生活って」
「だって、一緒に暮らし始めたんだろ?指輪も作ってさ.......もう、ほんとに俺ら大変だったんだからな!お前が指輪つけてきた時、一日中女子に捕まってサクの相手はどんな奴だって質問攻めでさ!」
確かにその日は色んな人からの視線を感じたけれど、誰も何も言ってこなかったからそんなもんなのかと思ったけど、昼休みに松本と二宮から散々文句を言われたのは覚えている。
「.......それは.......ほんと、悪かったって.......」
申し訳ないって松本に頭を下げた瞬間『ダメだってえぇぇぇぇ』っていう叫び声と一緒に、黒い塊が雅紀の方にぶっ飛んでいくのが見えて、缶ビールを放り投げて走り出した。