Ups and Downs 50 | 嵐さんに愛を叫べ

嵐さんに愛を叫べ

相葉くんと櫻葉さんが大好き!です

モデルズも大宮さんも、その他CPも登場します。

腐ってますので、ご理解のあるオトナのお嬢さまのみ、自己責任でご覧ください。
男性と思われる方、商業目的と思われる方の読者申請、コメントは削除させていただきます。




『ああ、やっぱり帰る?』


電話の向こうで二宮さんが笑う。


『けど、帰る前に俺にも付き合ってよ』


最上階のラウンジにいるからさって切れた電話に舌打ちをして、エレベーターのボタンを押した。



「お、きたきた」


顔見知りのバーテンダーに会釈をして、窓側の席に座る二宮さんの前に腰掛ける。


「満たしてやってくれた?」


運ばれてきたビールをグラスに注ぎながら、二宮さんがにやりと笑う。



「『満たす』が、何を意味するのかは分かりませんが、俺の気持ちは、ちゃんと伝えてきました」


「ふふ。櫻井さんらしいね」


カチンとグラスを合わせて、今度は楽しそうに笑う。



……二宮さんが仕組んだんですか?」


「え?なに?」


「こうなるように仕向けたのは、貴方でしょ?」


おどけた顔で肩を竦めてから、トン、とグラスを置く。



「そうなったらいいなぁと思ってたけど、人の気持ちなんてどう動くかは分かんないからね。

まーくんがアンタを気に入ってたのは知ってた。アンタが信頼出来る男だってのも、分かった。

だから、必要な手助けはした。それだけじゃん」


皿の上のナッツを数個、口の中に放り込んで、窓の外を眺めながら二宮さんが言う。



「言ったろ?俺には『相葉雅紀』を守る義務があんだよ。けど、まーくんの笑顔までは守りきれねぇんだよ」


横目でちらりと俺を見て、口角を上げた二宮さんがビールの入ったグラスを空にした。



「まーくんを頼むね、櫻井さん」


俺は少し口を尖らせて、その言葉に頷いた。



「なんだよ、不満なのかよ」


あははって二宮さんが声を出して笑うから、無言で首を横に振った。



……いや。二宮さんには感謝してる。雅紀にも」


お?って顔をして、二宮さんが俺の方へ身体を倒した。



「いろんな忘れてた気持ち、思い出したんだ。

人を好きになるってことも、仕事が楽しいってことも、全力で頑張るってことも……


「ふふ。うん。すごいでしょ、あの人」


「すげぇ、尊敬してる。だから、俺も負けないように頑張るし、あの笑顔をいつまでも見ていたいってそう思う」


「よろしく頼むね、翔やん」


二宮さんが、俺の肩をぽんって叩きながら立ち上がる。



「まだまだなんだよ。まだまだテッペン超えてくんだ、あの人は」


二宮さんの言葉に頷いた俺を満足そうに眺めてから、『じゃ』って、ひらひらと手を振って二宮さんが歩いて行く。



息を吐きながらソファに凭れて、窓の外に広がる夜の街を眺めた。



「こんな景色、なのかな」


雅紀が立つステージの上。

無数に光るペンライトの波。



夢のような現実の世界。

けど、そこに生きる雅紀は、雅紀だ。


俺たちと変わらない。

努力をして、色んなことを考えて、必死に生きてる。

だからこそ、笑顔であの場所に立てるんだ。

それは、俺も同じ。

努力しているからこそ、デスクに立てる。



「俺も、負けらんねぇぞ」



窓に映る自分を睨みつけてそう呟いてから、グラスに残ったビールを一気に喉に流し込んで、席を立った。