「翔ちゃんは、今のまんまでいいの?」
最近同じゲームにハマってる翔ちゃんが、珍しく俺の部屋にやって来て、俺の隣で同じゲームをしながら『マジか』『やっばい!』ってうるさくしてるから、ずっと気になってたことを聞いてみた。
「ん?」
画面から顔を上げずに、翔ちゃんが俺に聞き返す。
聞こえてたクセに。
「相葉さん、このまんまでいいのかって聞いてんの」
さっきだって、飲んだ勢いでおーのさんにべっとりくっついてて、見ているこっちがヒヤヒヤした。
「……」
フッて、短く息を漏らした翔ちゃんが、スマホをぽいって床に放り投げた。
地雷、踏んだかなって思いながら横を見たら、翔ちゃんが俺を見てにっこりと笑う。
「いいんだよ、このままで」
「……そう……」
「なに?ニノも雅紀としたいの?」
俺にぐいっと顔を近づけて、翔ちゃんが言う。
「そんなわけ……」
至近距離にある翔ちゃんの顔。
その瞳の奥に渦巻く炎に、身体中がぞわりと脈打った気がした。
「分かるだろ?ニノも」
その距離のままで翔ちゃんが喋るから落ち着かない。
視線をそらしたいのに、そらせない。
「智くん、なんだよ。智くんだから、なんだよ」
翔ちゃんが呟いて、自嘲気味に笑う。
「まぁ、きっかけを作ったのは俺だしな」
「……え?」
今度こそ、本当に身体が震えた。
「智くんのスケッチブック、見ちゃったんだよなぁ。
俺と同じだって思ったら、否定なんて出来なくてさ」
「翔ちゃん……?」
「あぁ、ごめん。今のは独り言だから忘れて?
ま、いいんだよ。アイツ、智くんと会った次の日はやたらエロくて最高なんだよ」
「……そんなことは聞いてませんけど」
口を尖らした俺に、優しい顔になって翔ちゃんが笑う。
「アイツが帰ってくんのは、俺のとこしか有り得ないからな。どんだけの覚悟でアイツを手に入れたか、分かんだろ?」
惚れた弱みってやつかなぁって言うその顔は、何故か不敵に笑っている。
さっきの、瞳の奥にあった炎は、翔ちゃんの相葉さんへの強い想い。
一歩間違えたら、狂気とも思えるほどの、深い愛。
コンコンってノックされたドアを、ふたりで同時に振り返った。
「翔ちゃん、お迎えじゃないの?」
「だろうな」
スマホを拾ってポケットに突っ込みながら、翔ちゃんが俺を見て人差し指を唇に当てて笑う。
「オフレコで」
「……何も聞いてないから」
俺の言葉に満足そうに微笑んで、翔ちゃんがドアを開けて出ていった。
お話につけた素敵イラストは
昨日の翔さんハピバで、あみんちゃんが描いたイラスト♡
こちらのイラストは、なかにおさんとのコラボのお話が昨日と今日で上がっておりますが……
『みなさんの妄想募集中!』って言われたらねぇ……書きたくなっちゃうよねぇ(♡´艸`)
という訳で、こちらのお話が出来上がりました。
……気がついた方、いらっしゃるかなぁ(・∀・)
なにかのお話とリンクしております(♡´艸`)くふ♡