「……で?」
風呂から出て、お茶をマグカップに入れながら、かずが俺を振り返った。
「潤くんが話したいことってなに?」
「改めてそう聞かれると、なんて言ったらいいのか分かんねぇな」
立ち上がって、ソファに座った かずの後ろに回り込む。
首に掛けられたタオルを取って、まだ水滴が落ちてくる かずの髪の毛をしばらく無言のままで拭いた。
「俺、憧れてたんだ。相葉さんに」
「高校の先輩、だったよね」
「うん、そう。友達にくっついてバスケ部の見学に行ったのが最初。
こんなすげー人いるんだって、びっくりして、そんで、話してみたらすげー優しくていい人で。
……それが、純粋に憧れだったのか、恋愛感情だったのか、今でもわかんないんだけど」
まっすぐ前を向いたまま、何も言わない かずの頭に唇を押し当てた。
「大学も同じとこ入って、バスケ部に入って。俺は相葉さんの一番のお気に入りの後輩でって思ってたのに、突然現れたサクを相葉さんがすげぇ可愛がっててさ…正直、面白くなかった」
「……それ、俺に言う必要ある?」
「…ごめん…」
言わなくていいことまでバカ正直に話しちゃうって、そういうとこ潤くんらしいよねって、俺の手の上に手を重ねながら かずが言う。
「けど、違ったんだ」
「違った?」
やっと俺を振り向いた かずの頬を指で撫でる。
「あの日、食堂で かずに会って、分かったんだよ」
どんなに可愛い彼女ができても、何故か満たされなかったのは、俺の心のどこかにずっと かずがいたからだって。
相葉さんに惹かれたのは、相葉さんが かずに似てたからだって。
いつもすぐにムキになって熱くなる俺を、うまく誘導してくれた かずと、まぁまぁって、笑顔でふんわり包んでくれた相葉さん。
俺は、相葉さんの中にも かずを見てただけなのかもしれないって……
「それって、つまりはさ……潤くんは昔から、俺にめちゃくちゃ惚れてたってこと?」
柔らかな微笑みを浮かべて、かずが身体ごと俺を振り返った。
「……そう、だな」
「じゃあ、ちゃんと伝えて?」
「かずが好きだよ。かずじゃなきゃ、ダメなんだ」
「ふふ。潤くんって、ホントに真面目だよね」
首をかしげて俺を見上げる かずの頬を両手で挟んで、好きだよって言いながらキスをした。
「それって、つまりはさ……潤くんは昔から、俺にめちゃくちゃ惚れてたってこと?」
柔らかな微笑みを浮かべて、かずが身体ごと俺を振り返った。
「……そう、だな」
「じゃあ、ちゃんと伝えて?」
「かずが好きだよ。かずじゃなきゃ、ダメなんだ」
「ふふ。潤くんって、ホントに真面目だよね」
首をかしげて俺を見上げる かずの頬を両手で挟んで、好きだよって言いながらキスをした。