「ねぇ、しょーちゃん……お腹痛い……」
「ん」
おいでって、手を広げてくれたしょーちゃんの肩に頭をのっけた。
「赤ちゃんも今、頑張ってくれてるのかな」
だんだん強くなってきた痛み、それが伝わるのか、しょーちゃんが優しく背中を撫でてくれる。
「ママと一緒に頑張るんだぞー」
って、お腹に向かってそう言ってから、よしって、しょーちゃんが立ち上がった。
「しょーちゃん?」
「そろそろ病院に電話するわ」
いつからどのくらいの間隔で、とか、きっちり病院に報告したしょーちゃんが、電話を切って振り返る。
「よし、行くぞ」
「もう?」
「そろそろ来てくださいってさ」
とりあえず先に荷物車に入れてくるから、お前はゆっくりしててって、しょーちゃんが車のキーをポケットに突っ込んで、お泊まりセットを手に持って玄関を出て行った。
「よいしょ……って、おれも『よいしょ』って言っちゃってるじゃん」
ひとりで突っ込みながら立ち上がって、キッチンのカウンターの上に置いてある写真を手に取った。
我ながら、幸せそうな顔してるなって思う。
悪阻の時とか、もうやだって……なんでこんな思いしなきゃいけないんだろって、思う時もあったな。
今だって、痛いし怖いけど。
でも、おれ、頑張るからね?
だって、しょーちゃんとおれを選んできてくれたんだもんね?
「いたた……」
また来た波に、耐えきれずしゃがみ込んだ。
「雅紀!」
部屋に戻ってきたしょーちゃんが、慌てて駆け寄ってくる。
「だいじょーぶ、だよ、しょーちゃん…もうおさまった」
差し出された手をぎゅって握りしめる。
「よし、行きますか!」
「行きましょうか」
にかって笑ったおれに、いつもみたいに眉毛を八の字に下げて笑って応えてくれる。
手を繋いで歩き出したしょーちゃんの腕をぐいって引っ張った。
「うお?!」
「しょーちゃん……」
「どうした?」
「忘れ物」
ちゅってキスをしたら、さらに眉毛を下げてしょーちゃんが笑う。
笑って、それから……
めちゃくちゃオトナなキスをしてくれて、その最中におれはまたお腹が痛くなって……
何なんだよもう!邪魔すんなよ!ってふたりで笑いながら、手を繋いで車に向かった。
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大宮夫婦でもイラストを描かれているAちゃんに、こちらのイラストもお願いしてしまいました(*´艸`*)
マリア様雅紀くん♡
素敵~(*´艸`*)
Aちゃん、どうもありがとうございます♡
