「しょーちゃん、何飲む?」
相葉さんの家に行く途中のスーパーで、飲み物とかおやつとか買って行こうってかごを持った相葉さんの手を掴んで止める。
「俺が持ちますから」
怪我人に持たせられないでしょって言ったら、ありがとって、ふんわりと優しく笑う。
その笑顔はやっぱりものすごくキレイで、目が逸らせなくて困る。
「どしたの?」
「いえ……なんでもない、です」
「くふふ。しょーちゃん変なの」
ポテチとーチョコとー……あ!アイスも食べる?って、どんどんカゴに入れていく相葉さん。
「……こんなに?」
「いいじゃん、いいじゃん。食べよ食べよ」
そんなほっそいのにどんだけ食うんだ?って思ってたら、今度は肉がぽんって入れられる。
「肉?」
「晩ご飯のぶーん。今日は唐揚げにすんの」
「相葉さん、料理するんですか?」
「するよ?俺の唐揚げ、めっちゃうまいよ?食べてくでしょ?」
よし、これで全部ーって、レジに向かう相葉さん。
俺、返事してねぇけど……
荷物を半分持つっていう相葉さんに軽い袋を渡して並んで歩く。
「どうぞー」
「……おじゃまします」
綺麗に片付いた部屋にびっくりしつつ靴を脱いだ。
「適当に座ってて?」
冷蔵庫を開けて、買ってきたものを中に入れながら相葉さんが言う。
これ、しょーちゃんのって渡されたペットボトルを持ってテレビの前のローテーブルのところに座ったら、テーブルの下に『月刊バスケットボール』って雑誌が見えて手に取った。
こんなの買うくらい、バスケが好きなんだなって、パラパラページをめくって手を止めた。
……なんだ、これ。
なんだこの、ベタなやつ。
『大学バスケ界にあらわれたニュープリンス!
癒し系王子♡』
なんだ、プリンスって。
なんだ、癒し系王子って……
ニヤニヤしながらページを開いたら、相葉さんの笑顔の写真があって思わず雑誌を閉じた。
え?なんで?
もう1度そのページを開く。
『大学バスケ界にあらわれたニュープリンス!
癒し系王子♡相葉雅紀さん』
……やっぱ、相葉さんってすごい人なんだ……
軽い衝撃を受けながら、テキストを目で追い始めた。