「ねぇ!しょーちゃん!動いた!動いたよ!」
「マジか!」
お休みの日、家でのんびりしていたら、お腹にポコンって振動を感じた。
ポコポコ、右と左で感じるのは……
赤ちゃんが動いてるってことだよね?
慌てて寄ってきたしょーちゃんが、おれのお腹にそっと触る。
「もうちょっとこっち」
その手を取って、ポコポコしてる所へ持っていく。
「あ。あれ?今動いた?」
「動いたよね」
「うわ、マジか!」
パパだぞー聞こえるかーって、おれのお腹を撫でながらしょーちゃんが言う。
「もぅ!くすぐったいってば!」
「ごめんごめん。でもすげぇな、本当にこの中で育ってるんだな!」
しょーちゃんがもう1度お腹を優しく撫でてから、おれのことをふんわりと抱きしめた。
ちゅって、軽いキスをしてしょーちゃんが離れる。
「いい所見つけたんだよ」
さっきまでいじってたノートパソコンを手に、おれの隣にぽすんって座った。
「ほらここ。全部部屋が離れになってて、各部屋に温泉つき!」
「しょーちゃん、お仕事してたんじゃなかったの?」
「仕事もしてたけど、来月の連休も楽しみなんだからいいだろ?」
近くに安産祈願できる神社もあるしさって、パソコンを覗くしょーちゃんの肩にもたれかかった。
「だるい?」
「うううん。しあわせだなーって思っただけ」
おれの言葉にぽこぽこって、赤ちゃんたちも動く。
「赤ちゃんも幸せだって」
「俺の方が幸せですぅー」
もう予約したよって、ノートパソコンをパタンと閉じて、おれの膝の上にコロンって転がってきた。
「しょーちゃん、重いって」
「いいじゃん、もう少ししたら出来なくなるんだからさ」
「ねぇ、しょーちゃん」
「ん?」
「赤ちゃん生まれても、ちゅーしてくれる?」
「は?」
「えっちも、してくれる?」
「はぁ?!」
がばって飛び起きたしょーちゃんが、おれを見て笑う。
「ばぁか。そんな心配しなくても、いつでも触りたいっての」
俺のこと、大事だよって全身で伝えてくれるしょーちゃんに身体を預けて、優しく重なる唇にそっと目を閉じた。