「な、名前?」
うんうんって頷いて、きゅるんきゅるんの目で俺を見上げる。
まさ、まーくん、まーちゃん、雅紀くん……
一瞬の間に脳内で呼びかけてみたけど、どれもしっくりこなくて…
「ま……まさき」
そう呼んだら、くふふふふふふって、口を押さえて笑う。
「しょーちゃん、照れてる!」
「はぁ?!照れてねぇし!」
「照れてるよ!かぁわいい!」
いやいや、かわいいのはアナタでしょうよって言いたくなるのをぐっと堪えた。
このまんま、ほわほわ甘いような時間を過ごしたい気もしたけど……
「……雅紀……」
「なぁに?しょーちゃん?」
「……腹減った……近くにコンビニあったっけ?」
「あ!そうだよね!今、朝ごはん作るね!」
むぎゅって、俺の足を踏んづけて、俺が痛てぇ!っていう前に、あっごめん!って言いながら、ベッドから盛大に落っこちて、いてえ!って叫んでキッチンへ向かう相葉くん、じゃなくて、雅紀の背中に吹き出した。
やっぱ、可愛いのはお前だろ。
パタパタと数回冷蔵庫を開けてから、
「パンしかないから、フレンチトーストでもいいですか?」
って、振り返る。
「フレンチトースト、めっちゃ好き!」
「じゃあ、すぐ作りますね?……あのね、しょーちゃん」
ベッドから抜け出した俺を見て笑う。
「なんだよ」
「寝ぐせ、すごいよ?」
「マジか」
「まじだ」
くふふふふって笑い声を背中に受けながら、洗面所に向かった。