「イケダさんはさ…」
ふんふんって、俺の話を真剣に聞いてるしょーちゃん。
連れてきてもらった焼肉屋さんは個室だったけど、流石にプライベートな会話はしづらくて、自ずともうすぐ始まるオリンピックの話題になる。
今年始まった俺の新しい番組も、スポーツ選手がゲストでやってくるから、しょーちゃんは必ず見てるんだって。
放送に乗らなかった裏話をたくさんして、しょーちゃんからもたくさん話を聞いて…
しょーちゃんはやっぱすげぇなって、誇らしい気持ちになった。
「じゃあ、いってらっしゃいの気持ちを込めて俺が払うよ」
「いや、俺が誘ったんだし」
しょーちゃんが、伝票を俺の手から引き抜いた。
「…じゃあ…まだ早いし、ウチで飲み直す?二次会は俺が払う!」
「おっけ、そうしよ」
誘っちゃった、けど…
しょーちゃんも嬉しそうだから、いいか。
「すぐそこに、ドラマの時にお世話になった酒屋さんがあんの」
店を出て並んで歩く。
しょーちゃんはさすがに2人並んでたらバレない?って心配してたけど、意外と平気なんだよね。
「ほら、ここ。こんばんはー」
「あれ!久しぶりだね!」
マスターに挨拶したら嬉しそうに手を出してきた。
「お久しぶりです。今度ね櫻井くんがオリンピック行くから壮行会しようと思って!おすすめ、何かあります?」
「おー、もう1人イケメンがいたのか!」
マスターがしょーちゃんとも握手して、しょーちゃんにいろいろ質問してる。
「ちょっと待っててね」
マスターが足早に店の奥へ消えていく。
「おすすめ選んでくれるんだね」
「うん。ハズレがないの」
マスターが選んでくれたお酒と、おすすめのチーズやつまみになりそうなものを何個か買って、タクシーに乗り込んだ。