「ほら、寝てろ。冷蔵庫、開けるよ?」
しょーちゃんが、俺をソファに座らせてから、買ってきたものを袋から取り出して、冷蔵庫を開けた。
「わ、マジでちゃんと飯作ってんだな」
俺ん家の冷蔵庫なんてビールと水くらいしかねぇぞって、言いながら、ゼリーだの、プリンだの色んなものがしまわれていくのを、ソファーに横になって眺めてた。
「風呂、入れるよ?お!ウチと同じだこれ」
「あ、うん。ありがと」
「風呂、できたら入れよ?入れる?」
「…うん。大丈夫。あの、しょーちゃん?ホントに俺、大丈夫だよ?」
「そんな赤い顔して言われても、説得力まるでねぇから」
しょーちゃんがそう言って、カバンからノートパソコンを取り出して俺の足の方の床に座った。
「あ、しょーちゃん。座る?」
「ここで平気。俺のことはいいから、お前はちゃんと寝てろ」
カチャカチャって、しょーちゃんがキーボードを叩く音だけが響いて、それが心地よくて、目を閉じた。
キーボードを打つ音が止まって、しょーちゃんが、ごそりと動いて立ち上がる気配で目が覚めた。
「もしもし?なに?」
…あ、電話…
「それって、電話じゃダメなの?」
「今日?今日は無理…うん…じゃ」
通話を切って戻ってきたしょーちゃんと、目が合った。
「あ、わり…起こした?」
「うううん。しょーちゃん、いいの?カノジョさんじゃないの?」
「あー、大丈夫。今はお前の方が大事だから…あ、風呂出来てるよ?入れる?」
「…うん…」
しょーちゃんが手を引っ張って起こしてくれる。
しょーちゃん、今、俺のこと大事って言った?
熱、出してるから…
みんなによろしくって言われたから…
そんなの、わかってる。
…わかってる、けど。
「ダメそうだったらすぐ呼べよ?」
「…うん…」
ホントに俺のこと、好き?
こんな俺でも、好き?
俺がやったことを知っても、側にいてくれる?
シャワーを思いっきり出したら、コンコンってドアがノックされた。
「風呂、ぬるめにしたぞ?あんまあっついのはだめだからな?」
…しょーちゃん…
「長風呂も、ダメだぞ!」
「もぅ!しょーちゃん、お母さんみたい!」
…大好き。