「それ、すげぇな...」
「あ...これ、生まれつきで...」
思わずその左肩に触れたら、相葉くんの身体がビクって、跳ねた。
「あ...ごめん。キレイだったから...」
「...え?」
俺の言葉にびっくりした顔で振り返る。
「その、痣...キレイ、だな。羽根?地図?花?かな...すげぇ、キレイだな」
手を引っ込めて、思ったことをそのまんま、伝えた。
だって、本当に綺麗だと思ったんだ。
俺を見ていた黒目がちな瞳が揺れて、相葉くんが慌てて前を向いた。
...え...
...泣いて、る???
足が半歩、前に出た。
「お、俺も気に入ってるんです、この痣!」
って、相葉くんは叫んで、ものすごい速さで体操服に頭を通した。
その肩が、小刻みに震えてるように見えて、そっと近付いて、声をかける。
「...どした?」
泣いてんなら、顔は見られたくないかな...って、後ろからそっと頭を撫でた。
俺の手の下で、相葉くんがふぅって、小さく息を吐いた。
「この痣、びっくりされたり、気持ち悪いって言われることはあるけど、キレイって言ってもらえたの、初めてだったから...」
嬉しかったって、すげぇ小さな声で言った気がしたけど、ドアが開いた音に混ざってほとんど聞こえなかった。
反射的に相葉くんから、離れる。
いや、やましいことなんてしてねぇけど...
「あれ?お邪魔だったー?」
にやって、ドアの影からこっちを見て笑う二宮さんに
「「お邪魔じゃないし!」」
って、相葉くんと2人で完璧にハモって、二宮さんがまた、にやって笑った。