しょーちゃんは、入口でスタッフさんに捕まっちゃったから、先いくねって声をかけて、楽屋のドアを開ける。
「あれ?松潤だけ?」
「あー、ニノとリーダー、少し遅くなるって。
あれ?まぁ、そんな服持ってたっけ?」
「あ、うん。新作!」
しょーちゃんに、もらったの!って、なんとなく言いにくくて、何も言わずにコートをぬいだら、松潤がじーっと、上から下まで、俺を眺めて、笑った。
「うん、かわいい。似合ってる」
「か、可愛いって…おかしいだろ!」
コートをハンガーに掛けて振り返ろうとしたら、いつの間にか近くに来ていた松潤とぶつかった。
「あ、ごめ…」
松潤は、俺の腰を掴んで、俺をぎゅって、引き寄せて、そのまま、俺の頭に鼻をくっつけた。
「におい、違うね?」
松潤が話すと、息が頭にあたってくすぐったい。
「え?におい?…てかさ、離してよ」
「うん、におい、違う。
名前、呼んだら離してやる」
ぎゅ、と腕に力が入る。
「も、もぉ!なに?どうしたの?
甘えたさんな時期なの?」
「翔さん…」
「え?」
「翔さんのにおい、だ」
松潤の顔が俺の肩に乗る。
「やっ…だから、そこ、くすぐったいって…」
「翔さん家に泊まったの?」
顎を肩に乗せたまま喋るから、擽ったくて…
「…じゅん…離して?」
「翔さん家に泊まって、何したの?」
松潤の言葉にかぁって、全身が熱くなった。
「何もしてないってば!」
振り返ったら、熱い眼差しに捕まった。
…あれ…
俺、知らない…
こんな顔の、松潤は知らない…
「キス、でもしちゃった?」
近づく、顔。
声が、出ない…
どうしよう、動け、ない…