ちょっと待って、ちょっと待って!
『襲う』って、なに?!
何がなんだかもう、訳がわかんなくて!
さっきからずっと、心臓はバクバクしっぱなしで…
こんなに速く動いたら、俺、早死しちゃわない?
ってくらい、ドキドキしてて…
「しょー、ちゃぁーん…」
思わず、しょーちゃんに助けを求めた。
「…なんだよ?」
空き缶を片付けながら、しょーちゃんは、俺を見てニヤリと笑う。
そうだよね、冗談で言ったんだよね。
分かってる、分かってる、けど…
あぁ、もう、どうしよう。
こんな時でもしょーちゃんのこと、かっこいい!とか思っちゃう。
むしろ、襲ってくれていいのにとか…
なんでさっき、しょーちゃんのこと起こしちゃったんだろ、キスくらいできたのに!とか…
俺って完全にアウトなヤツじゃん。
頭を抱えてしゃがんだら、しょーちゃんが、わしゃわしゃって、俺の頭を撫でた。
「風呂、朝でもいい?」
優しい声が降ってくる。
「…うん…」
「じゃ、寝よ?」
「…うん…」
「どした?」
「…わかんない」
「…え?」
目だけで、しょーちゃんを見上げた。
しょーちゃんは、俺の横によいしょって、座り直して、顔を俺に向けて…
ちょっと顔を傾けて、ん?って、目だけで聞いてくる。
…うん、その顔も、好き。
「…なんか、いろいろ、わかんなくなっちゃった」
しょーちゃんが、好き。
だけど、俺らは、嵐、で…
大事な、仲間、で…
男同士、で…
しょーちゃんは、立派なお家の人、で…
しょーちゃんはキャスター、で…
しょーちゃんには、幸せになってもらいたくて…
しょーちゃんの手が伸びてきて、俺の肩をそっと引き寄せて、そのまま、頭をそっと撫でて…
しょーちゃんの頭にコツンって、くっつけられた。
「雅紀はそのまんまで、いいよ?」
さらさらさら、俺の髪の毛の間を、しょーちゃんの指が何度も通って。
その度に「好き」って言葉がこぼれ落ちそうになって、ぎゅって、唇を噛んだ。