「ショウ、skip受けるの?」
カフェテリアでクラスメイトのリアナに
声をかけられた。
「受けるよ、なんで?」
「すごいじゃない!
アナタのこと、ずっとすごいって思ってたけど、
本当にパーフェクトな人ね!」
正直、女の子は苦手だ。
クラスメイトは彼女のことかわいいとか、
イケてるとか言ってたけど…
そういえばこの間、サッカーの試合を見ていて
ジェイド最高!とか言ってなかったか?
ジェイドのこと好きなんじゃないのか?
なんで俺にくっついてくるんだろう。
左腕に巻きついてくる手を離そうと手を出したら、
さらにキツく巻き付いてきた。
「悪いけど、リアナ
ちょっと離れてくれない?」
「やだぁ、照れなくていいのよ、ショウ」
どうなってんだよ、コイツの思考回路。
「ワタシ、アナタのこと好きよ?」
「リアナ、悪いんだけど…」
突然、唇に触れた、何か。
周りから歓声が上がる。
冗談じゃない
冗談じゃない…
冗談じゃない!
俺が触れたいのは
こんな女の唇じゃない
「フザケんのもいい加減にしろよ」
自分でも驚くほどの低い声。
思わず日本語で言ったけど、リアナにも
周りにいたヤツらにも意味は通じたようだ。
「俺にはずっと好きな人がいるんだ
迷惑だから、やめてくれ」
今度はちゃんと英語で、ゆっくり言ってやった。
「ごめんなさい、ショウ…」
「わかってくれれば、いいから」
俺は急いでカフェテリアを出た。
トイレに入って顔を洗う。
何度も、何度も洗う。
今まで誤魔化してきた自分の気持ちを
こんなカタチで認めることになるなんて。
自分自身が戸惑う。
水滴と一緒に涙が流れる。
バカみたいだ、俺…