きょうは、映画『missing ミッシング』を観て来ました。

 帰り道の途中から雨が降り出し、雷の音もしてきました。今も窓の外から聞こえます。

 

 今日の映画は、石原さとみさん主演で、ネットなどでは、これまでのイメージを壊したくて、石原さんから監督にお願いし、希望したとおり今までにないお芝居ができたというものでした。

 

 愛娘が行方不明になり、駅前で目撃情報を求めるビラ配りをしたり、情報受付サイトを作ったり、地方テレビ局の取材を受け容れたりする母親と父親の様子が描かれています。失踪事件から3カ月たち、2年たつ関係者の変化も描かれています。

 

 父親役は、髭づらの青木崇高さん。『ゴジラ-1.0』では、飛行機の整備部隊の隊長役で渋い演技を見せていました。わたくしは石原さとみさんのファンではなく、むしろ美形を売りものにする若い女優さんには抵抗を感じる映画観男です。青木さんに引かれた部分もありました。

 

 いい映画だったと思います。シリアスな大人の映画になっていました。母親と父親役のお二人の演技は素晴らしかったです。冷静さを欠いて取り乱しもする母親役。妻とぶつかるが冷静さを残し妻の味方をしカバーする頼りになる夫役です。

 

 ほか地方テレビ局の記者役の中村倫也さんも、母親の弟役の森優作さんも大変よかったと思います。視聴率優先で動くテレビ局の内情も、弟さんが職場を変わらざるを得なくなるところ、両親の職場、地域の支援者なども程よく全体に触れられていました。

 お金のかかっていない、地方の街が舞台の小規模な映画です。わりと細かいところまで丁寧な脚本だったと思います。

 

 素人のわたくしの勝手な映画評価で、85点をあげます。

 シリアスで大変よかったと思います。

 

 ただ、例により、映画のタイトルの『missing ミッシング』というのは改善の余地があったのじゃないかと思います。喪失でも、失踪でも娘でも、ほかにイメージが湧きやすい日本語のことばはあるじゃありませんか。