わたくし、短歌を修行していまして、その修行の一環として、日記に、週一回、新聞の歌壇・俳壇の欄から、気に入った歌を取り上げて書き留め、感想を付すような作業をやっております。
以前、弁理士の方とお話する機会があり、詩人のネットに掲載されたコピーの一部を引用して、ネットの記事を書くことについて、お尋ねをしたことがあります。ネットに公開されているものでも転載は自由ではないことを教わりました。
このようなネット上の素人の営利性のない日記などで、感想や批評を加えて別の著作物にする場合は、出典を明示した上で、元の作品と新たな著作物の文字の量の割合は、まあ、1/2以下であればいいのではないか、といったようなことでした。
以下のような、文章をほぼ毎週一回、この日記に書かしていただきたいと思いますが、朝日新聞社の方や、俳句・短歌の作者の方、その他ご意見のある方はご指摘をお寄せください。検討させていただきます。
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昨日、12月26日(月)の朝日新聞の歌壇・俳壇から。
 
始めに短歌。
 
「髪ゆらしキラキラネーム呼び合うてジャングルジムに冬の日あまねし」。遊ぶ子供たちは、幼稚園生か小学校下級生ぐらいでしょうか。「冬の日あまねし」ということばがいいと思います。全体に、いい景色がイメージされます。
 
「今日はもう起きたくないとおもう日の雨の中でも小鳥はうたう」。作者は女性のお名前です。高齢の方でしょうか。わたくしも、たまに「起きたくない」と思う日があります。全体のゆったりした調子が、共感を呼びます。
 
「出すことを今年でやめる年賀状に夫(つま)の描きたる南天の赤」。この歌は、背景をいろいろと想像させてくれますね。ご夫婦とももうお年なのでしょうね。先日の作品には、もう正確には忘れましたが「まだいきているぞと年賀状を書く」というような作品もありました。
 
「へこんでも大学芋でよみがえる妹は強いそしてしなやか」。この作者は富山市の高校三年の女性。ご姉妹で、この欄の常連です。
 
「今朝もまた小鳥集いて囀(さえず)れり壊さずにある廃線の駅」。石川県の方の作品です。わたくしも以前金沢に2年ほど住みましたが、廃線があるのは能登半島のことでしょうか。確かJRから移行した三セクの鉄道もあったと思うのですが。歌からはのどかな風景が浮かびます。おそらく過疎で、地域のご事情はいろいろと大変なのでしょうが。
 
次に、俳句。
 
「ゆるびゆく老いの身揺るる柚湯(ゆずゆ)かな」。「ゆ」と「る」の多い歌です。作者は男性のお名前です。
 
「雛のごと媼(おうな)翁(おきな)の日向ぼこ」。中には、アップで見ると美しくばかりでもない雛もおられるのでしょうが、ほほえましい風景に見えます。
 
「柿たわわ鳥の修羅場となつてをり」。
「熱燗にわだかまるもの消えゆけり」。お酒はそういうこともあっていいですね。
 
今回は、上のようでした。