考えたくないけれど


もし、入院しているのが父でなくて


娘だったらと考える時がある。




そうしたら、きっと


株の事はもちろん、家の事も、パパの事も考えずに


面会時間の初めから終わりまで


娘のそばにいるだろうなと思う。




多分、1分1秒


娘から離れるのがもったいなくて


何もたべたくないし、トイレにも行きたくないし


帰りのバスの時間も気にならないと思う。




そう思うと、週末は


妹たちが、父の病院に行ってくれるから


少しくらい休んで


家の事や自分のことを、やりたいなって思うこと自体に


罪悪感を感じちゃう。


でも、そこは


親と子は違うのだから


多少、割り切っていくしかないのかなとも思う。




父の隣のベッドに


まだ30代くらいの男性患者さんがいた。


髪の毛が抜けていたから


抗がん剤をやったんだと思う。


その患者さんのところには


親御さんと思われる70代くらいのご夫婦が


私が病院に行く時には、毎回来てた。


多分、毎日来てたんじゃないかな。




そのご夫婦、私よりも早く来て


私が帰る時にも、いつも帰る様子はなかった。


その患者さんの


奥さんらしき人を見かけたのは1度だけ。


もしかしたら、私が来ていないときに


来ていたのかもしれないし


平日は、働いているのかもしれないし


小学生以下の子供は、病室には入れないから


なかなか来られないのかもしれない。




でも、数日前から


お隣の患者さん、いなくなった。


その前日、カーテン越しに聞こえた会話は


元気そうだったから


転院したのか、退院したのかだと思うけど


お父さん、お母さんのためにも


完治して、元気になってほしいと


心から願わずにはいられません。