楳図かずおは、私の好きな漫画家の一人である。

 

特に、怪奇モノや異常心理モノが好きで、今でも印象に残っている作品が幾つもある。

例えば、ある家族に子供が生まれたが、病室に老人が入ってきて、その子は災いをなすので、私が処分すると言う。

家族は当然拒絶し、老人は去って行く。その子はかわいく育つが善悪の区別がつかないようである。

大人になり凶悪な犯罪者となる。子供は帰ってくるが、親を殺そうとする。

親がはっと気が付くと、そこは老人がいる元の病室であった。

 

あるSF漫画では、もうすぐ地球が滅亡する設定である。ある科学者は、肉体の時間の進み方を遅くする装置を開発した。ある少年少女は、幾多の苦難を乗り越え、その装置により二人の人生を生きることになる。

 

お祖父さんの鳩笛は怖かった。不気味なサンタクロースが空の袋に入れたのは何だったろうか(検索したら出てくる)。

 

長編では、脳を取り替えて若返るという「洗礼」、妖怪が活躍する「猫目小僧」シリーズ、世間の怪奇現象を描く「おろち」、短編集の「恐怖」。

彼の心理描写は、裏の裏を暴くと言うよりも、さらにその裏を暴くという多重どんでん返しが見所である。

 

少女漫画雑誌に連載されていた、「へび少女」は、古賀新一の「白へび館」とともに、子供の蛇嫌いを定着させた、かな?

 

楳図作品の多くの作品を、学生の頃に読んだ。ただ、「まことちゃん」のようなギャグ漫画は読んでいない。

後期の作品で好きだったのは、「神の左手悪魔の右手」で、特に影亡者はハラハラドキドキのストーリーがある。

 

最後の長編作品の「14歳」は連載雑誌で読んでいたが、ストーリーは繋がっているのであろうが、かなり分かりづらく、結局どんな話であったか良く分からなかった。

 

まことちゃんハウスはどんな建物だったのか、ストリートビューで確認しようとしたが、前の通り部分は削除されたようで建物を見ることは出来なかった。

景観を損ねるというクレームを付けた住民が提訴したが、楳図氏の勝利に終わった。裁判になったこともあり、楳図氏はそこに住んでいなかった様である。

 

奇才という言葉が最もしっくりくる、希有な漫画家だった。