自民党総裁選の動きが興味深くなってきた。彼らを見ていると、議員という職業は一般人に尊敬されない上に、楽しそうでもないように思える。

 

 それでも議員や大臣になりたがるのは、権力をふるうということに魅力があるのであろう。私だったら、一票のためにそこらへんのおっさんに頭を下げることなどできない。議員に当選したとしても、派閥の複雑な人間関係の中でやっていくことはできないだろう。仕事の内容は、政策の決定なのだろうが、決められた仕事だったらやるが、自分から進んでやりたいような仕事ではない。

 

 それ以上に、私にはリーダーシップがなかった。立場上そういうシチュエーションに置かれたらいやで仕方がなかった。

 

 ところで、私は中学1年のときに生徒会長に立候補している。これは、クラスメートの陰謀にはめられたためである。

 

 私がいた中学校は1学年4クラスあり、1,2年の各クラスから会長候補を出して全校選挙をすることになっていた。

私を生け贄にしたクラスメートは、自分が候補者に選ばれないように、クラス会議で私の立候補を提案した。自ら立候補する生徒などいるわけがなく、また下手なことを言うと自分が立候補させられることになるので、私が単独候補者となったわけである。

 

 同時に、応援演説者も決められた。彼は面白いことを言う人として、まあまあ人気のあった生徒である。ただ、私と彼とは別に友達でもなく、彼は他のクラスから立候補した友達に投票すると公言していた。

 

 その後、自分自身でポスターを作ったりした。演説会も体育館で行われた。まあ、大したことを中学生が言えるわけではない。

 

 結果は19票だった。1学年40人くらい、全校では500人くらいいたので、得票率は4%といったところだろうか。泡沫中の泡沫だったが、私より下の人が一人いたかも知れない。結局2年生が会長になった。

 

 で、2年生の時の会長選挙であるが、今度は私は自分が選ばれないように、クラスのある生徒を候補者に推薦した。同じことをしたわけである。

 

 彼は、ちょっと変わった生徒で、上手くしゃべることができなかった。多分、軽い障害があったと思う。本人はいやがることもなく、立候補を受け入れた。担任の先生は、彼を候補者にしたくなかったようで、私に出るように言ったが、1年時のことがあり、拒否した。

 

 先生は、他の生徒に誰がいいか意見を聞いたが、複数の生徒から、「○○君(私のこと)がいいと思っていましたが、話を聞いて気が変わりました」と言われた。

 ちびまる子に出てくる卑怯者の藤木君と思われたようである。

 

 まあ、そういう自己嫌悪に陥るような経験を持っているので、中学時代は思い出したくない私の青春である。