R5.4.1備前市営バス改正について
1.デマンドカー実証へ
※市民限定のため外部利用不可です。
備前バス撤退後、市営バスにより順次拡充し
小型車両による小回りの効く利点を生かした
支線系統が出来た一方で、
すべての要望に答えきれない実態に加え
市内唯一の民間バス路線がある備前市西部、
特に香登や空白となっている西鶴山地区は過去からの競合に難色を示されており
それどころか唯一となった民間バス路線の維持に関わる問題に直結しかねず、
空白地区を補完できる公共交通の導入が困難な状態でありました。
一方、備前バス廃止後小型車両を導入したことで拡大し続けた
備前市営バス網において備前バス時代を含めた低収益路線の運行の是非について
市議会でもデマンド交通導入による効率化に関する質疑が出されるなど
公共交通会議でも検討がなされてきました。
ようやく、デマンドカー(デマンドタクシー)が考案されました。
新聞報道、備前市の公共交通会議、備前市議会厚生文教委員会の資料によれば、
自宅近く~市営バス、路線バス停留所、JRといった地域内、
広域輸送機関に繋ぐ需要に応じた運行を市内全域で実証実験から実施する計画となりました。
その検討過程で、問題となったのは
当初の計画にあった市内一円の輸送でした。
これには市内各地にあるタクシー会社は
市営バスの他にデマンドタクシーといった公営事業が
広がれば既存のタクシー事業が減益となる影響が大きく
市内一円ではなく、実証段階においては小学校区内のみとなりました。
備前市内の10小学校区内において、
自宅または最寄りの場所と日中のバスがない時間帯の移動や路線バス、
JRの乗り継ぎ利用にはなっていますが、西鶴山だけは学区内に乗り継ぎ可能な交通がないため、
香登駅までの学区外利用が認められています。
それ以外は学区内の利用完結が徹底されるようで
一部地域ではデマンドカーで病院通院等生活利用が完結できない事例もありますが
今後検討されるとのことです。
【小学校区、旧備前市内】
※学区内で乗り換えできるJR駅と利用できる施設を付記しました
・香登
→JR香登駅
・西鶴山(特例でJR香登駅)
→JR香登駅
・伊部
→JR伊部駅
・片上(西片上、東片上)
→JR西片上駅、JR備前片上駅
(マックスバリュ備前店、エディオン備前店、片上市民センター、備前市役所)
・伊里(木生、穂浪、蕃山、木谷、閑谷)
→JR伊里駅
(マルナカ穂浪店、真魚市)
・東鶴山(鶴海、西宮)
→JR駅はありません、備前市営バスの南北線と東鶴山線停留所での乗り継ぎを想定
・三石(八木山、三石、福石)
→JR三石駅、三石総合支所
【吉永】
・吉永(旧神根、旧三国校区も)
→JR吉永駅、三国支所、吉永総合支所、吉永病院
【日生】
・日生西(木生峠~梶谷、離島部)
→JR日生駅、日生病院、日生総合支所、日生市民センター、日生病院
日生中心部の各出先機関
・日生東(シーサイドプールひなせ、寒河、寺山)
→JR寒河駅、シーサイドプールひなせ
デマンドカーの車両は新規購入の他、
市営バス減便による余剰車両の活用がなされるようです。
2.市営バスの減便について
主だって減便が目立ちますが、利用の少ない、
ない曜日の減便が各路線で実施された結果とみています。
寒河蕃山伊里線は今回改正で廃止となり、
12時の片上発だけは地域帰り便として
三石線へ組み込まれます。
広域間となる日生、三石、南北、吉永線は平日の通学時間帯便も減らされています。
芳しくなかったのでしょうか。
減便が目立ち、乗り継ぎ先の受け皿であるはずのバスが減ることについて
マイナス面は確かにありますが、
実際昨年10月改正で空気輸送状態便の見直し(減便)もありました。
また長らく日祝日は備前バス時代から一転
増発と日祝日運行の実施なされてきましたが
今回改正で市営バス以前、備前バス末期に近いのですが
月~金または月~土の主体に戻されました。南北線は共通ダイヤから曜日別に見直されました。
バスの減便とデマンドがうまく作用するのか気になるところですが、
学区が広いところだとある程度は補完できると思うところはあります。
特に市内でも学区が広い吉永、伊里では
地域内移動がバスを待つことなくできるためデマンドの需要が増える、
固定かつ定期バスがなくても交通利便は確保されると思われますが、
デマンドカーで学区を越えられないため、
影響の状況によっては複便もあるかもしれません。
減便により、車両も変わる路線があります。
三石線はマイクロバスからハイエースにサイズダウンされますが、
南北線はハイエースからマイクロバスへサイズアップされます。(一部停留所はマイクロバスが入らないため休止)
3.その他
・定期バスとデマンドカーについて、備前市民限定かつ
令和5年4月から2年の時限措置として
大人200円所定運賃をマイナンバーカード取得者については
無料にするとのことの市営バス関連条例改正案が提出され、
備前市議会議員委員会を経て市議会にて議案可決されたとのことです。
・今回の改正で平日他、週末運行も
削減されるため
午前
地域発→片上ないし吉永
午後
片上ないし吉永→地域着
の主体ダイヤが新たに組まれるところが
出てきます
(福石、八塔寺、三石の土日祝日運行便が該当)