前回のブログにも書きましたが、電子書籍の問い合わせが増えています。
あくまでも、個人の考えですが、「印刷物から電子書籍化」の場合の端末や形式を決める上で重要と感じた事を書いてみます。

1.電子書籍化の目的は何?
一番、重要な事だと思いますが、何のために電子化をするのかをちゃんと考えておかないといけません。

例:印刷物だと場所を取るので、電子化にしたい。
 :印刷するとコストがかかるのでコストを下げたい。
 :今、話題なのでとにかく電子化してみたい。(←まぁ、コレもアリかと…)

2.対象者
どんな人に読んで欲しいか(印刷物を読んでくれている人より、どこに拡大するか)を考えます。
例:特定の人向け
 :コンシューマー

3.付加価値
電子書籍にして、どんな付加価値を付けたいかを決めます。
(電子化だからと言って、何でもつけなくてもいいと思います。マンガや小説に全文検索は必要?…とか)
例:全文検索機能をつけたい。
 :動画や音声をつけたい。

4.端末
1~3が有る程度決まると、端末が決まると思います。
例:携帯電話
 :iPad
 :iPod touch, iPhone
 :パソコン

5.ビュワー
端末が決まると、端末のビュワーが決まると思います。
例:iPad…iBooks, i文庫HD
  パソコン…T-Time, Adobe Digital Editions
  iPod touch, iPhone…stanza, i文庫

6.形式
端末のビュワーが決まれば、電子書籍の形式が決まると思います。
例:iBooks…ePUB
  i文庫HD…jpeg, PDF
  T-Time…TTZ
  stanza…ePUB

7.機能削減
電子書籍の形式が決まれば「印刷物で可能であった事を電子書籍化の際に機能を削る」事を考えます。「印刷物での機能」っていう言い方はおかしいのかも知れませんが…。

こんな感じでしょうか…?
電子化の内容などにより順番の入れ替えはあると思います。
また、入れるかは迷いましたが、「儲けたい?」というのもアリだと思います。
・「今よりも儲けたい」
・「赤字にならない程度に儲けたい」
・「認知してもらうためなので(宣伝広告みたいな物)儲けなくてもいい」
・「サービスの一環」
などです。

これまた個人的な考えですが、
・端末側(ビュワー側)で文字の大きさや行間を変えてもらって読んでほしい場合はePUBにて提供。
・印刷物があり、そのレイアウトにこだわる場合はjpegやPDFでi文庫やiComicのような画像が扱えるビュワーにて提供。

が今は妥当かと……。
まだまだ過渡期なので、後戻り出来る仕組み作りがいいんじゃないのかなぁ…(電子書籍化の予算がたくさんある会社さんは別ですけど…)と感じております。

iPadのアプリ開発もあまり考えていなかったのですが、コンテンツとビュワーを一体化した物ならば開発するのもアリかなって今は思っています。
特にシリーズ(定期物を含む)で提供出来るような書籍なら、最初のみコンテンツ+ビュワーで提供し、後はビュワーにコンテンツを追加するような仕組みの開発をです。
(デアゴスティーニみたいなの…??)