約2年ぶりにここを開き、ブログを書いています。

変わらず記憶とメモが頼りの自分の備忘録です。

 

 

紅子さまはとにかく上品で優秀な後輩と紹介される。

最近は一緒にお歌を歌えてなかったが、千重子先生の50周年のお祝いだからと博多まで駆けつけてくれたとのこと。

 

登場とともにどよめきが最高潮の中紅子さま現る。

しゃなりしゃなりと十分な間を取って千重子先生の元まで歩まれる。

 

「お姉さんお久しぶりでございます~。」

「どぉも~紅子で~す。博多のみなさんお元気ですか~?」

「お元気だけど、井上陽水ちゃんみたいな感じじゃない。ありがとね、今回来てくれて。」

「何を仰います。姉さんのお陰で私念願の博多座の舞台に立つことができたんですよ~。」

 

久方ぶりの再開を喜び合うお二人。

 

「たくさんのお客さまが来てくれてるんですよ!」

「まぁ。あら~。」

 

ここで紅子さまを見るために横浜から来たと言う客席からの声を拾う優しい千重子先生。

(スジナシの時みたいにならないか冷や冷やする姐さんファンは私だけだったでしょうか...)

 

「うわっ、紅子最近ライブやってないから。干上がちゃってるのよ~。」

「最近舞台色々難しいもんねー。」

「そうなのよ。もうずっとね、ほんとはキャバレー周りばっかりしてたんですけど。」

「お姉さんのお陰でね、こんなステージに立たせていただいてほんとに嬉しい。」

「やっぱり妖艶。そうだからね。紅ちゃんはもっと大きな舞台でやった方がいいって千重子はずっと言ってました。」

「あぁ~。もう姉さんだけが私の才能を買ってくださってた。」

「いやーほんとに器用だからさ、ずっと千重子には付いてたわけ。演歌の勉強中ってことで。」

「そう門を叩いて。でも全然ダメだったの私・・・。」

「ただ紅子ちゃんはみなさんお声を聞いてわかると思うんですけど低音ボイスが魅力的だったわけ。であんたは演歌じゃないかもしれないって私が言ったわけ。」

「ジャンルでいうと貴女はブルースよ、と。」

「姉さんの勧めなの。千重子姉さんの勧めでね。」

「それで淡谷のり子先生を紹介したの。」

「先生にも可愛がっていただきまして~。」

 

ここで淡谷のり子先生の物真似・・・?

 

「先生もこの子だって思ったらぐっと力入れて育てるわけよ。そして淡谷のり子先生はブルースの女王と言われてました。でも紅子ちゃんはあんたはブルースの王女だよって。これは淡谷のり子先生が言ったんですよ。」

「バカ言ってる...(苦笑)」

「まぁだから先生のとこでもしごかれたし。でも正義感がとにかくすごい。あの話していいかな。」

「姉さんならどうぞ。」

「淡谷のり子先生がさーものまね王者決定戦で審査員してたのご存じよね?」

「ご存じです。」

「ご存じな年代の人が来てくださってますよね。」

「みなさん声を共に」

「で先生がさーコロッケちゃんには優しいんだけど、清水あきらちゃんだけには「厳しかったの~。」

「酷評でとにかくあんたは下品だって。」

「口もきかなかった先生。」

「そう。で週刊誌に淡谷のり子先生は人を罵倒し過ぎだって記事が出たわけ。ワイドショーでもそれが取り上げられたわけ。その時千重子がテレビで目撃したんだけど。紅ちゃんがバーンと立ち上がってさ、淡谷のり子先生はあれはキャラで盛り上げようとしてやってるんですよ!って。3時のあなただったかな。」

「そう~。突撃で来られた時に先生庇ってやっちゃったんですよね~。」

「正義感、さすが紅子!」

「でもあれでまた先生に好かれたんです。」

「助けてくれたんだ紅ちゃんがって先生喜んでた。だから昔から芯が通っていて自分の道はこれなんだっていうのがあって。ワイドショーでカメラ回ってもそう言うんだって。すごく嬉しがってた。」

「でもねほんと売れない時・・・まぁ今も別に大して売れてませんけども。姉さんに毎日のようにご飯食べに連れていってくださって。あれ食べなこれ食べなってね。身体の1/3は姉さんでできてますよ。」

「でもすごい遠慮しがちなの。ビフテキ食べなさーいって言ってもあたしは練り製品が好きなのって。バカ言ってる。魚肉ソーセージ好きだったわよね?」

「だいすきぃ~!あれさえあれば何でもいいのもう。」

「ほんと色々お手伝いさせてもらったわなぁ。その才能買ってさ。でもさ今日はこういう久々の舞台でしょ。お衣装だってこんなセクシーに決めてくれたわけじゃん。みんな歌声を聞きたいって思ってるわけじゃない。」

「こんなお客さまの前で歌わせていただくなんても~何年ぶりでしょ。」

「確かにそりゃ緊張すると思いますよ。でもやっぱりあの歌声がまた聞けるんだってなもんでさ。」

「じゃあもうね。姉さんが勧めて下さった歌を。」

「歌う?じゃあお一人でちょっと。」

「ありがとうございます。私これ一生の思い出になります。」

 

頑張ってと声を掛けながら袖へとはけて行かれる千重子先生。

感謝を述べながら恭しくお辞儀をされる紅子さまが【かもめはかもめ】を歌われる。

前奏の間舞台をゆったりと歩きながら、美しい所作で世界観を構築し、紅子ワールドへと誘われる。

 

「緊張した~!」

「お疲れさまー。」

「もう一生の記念ですね。ありがとうございます。」

「かっこいい!もう自分の世界が出来上がってんだもん。」

「ここぞとばかりよ、お姉さん!こんなことでもなきゃこんなステージ立てないから!」

「素晴らしかった。袖から見ててもあー、紅子ちゃんだって、もうほんとに素敵だった。」

「私ね、何十年ぶりにこの話するけど。淡谷先生に頼んでくださったんですってね~。もうね、私の知らないところでね、先生のとこ行って、紅子をよろしくお願いしますって言ってくれたって。もうね~先生今わの際に仰ったの。それ聞いて姉さんにどうやって恩返しできるかしらって。」

「そんな恩返しなんていりません。もうこうやってここで歌ってるのがもう素晴らしいことですから、みなさん!でもさ、紅子ちゃんさ、もちろんお歌のお仕事ではいっぱいご一緒しましたけど、プライベートでもね。」

「そうよ~。毎日。」

「あの話もしていい?」

「姉さんだからいいわよ。(小声)」

「私たちも人並みの恋愛してきましたよ。その中でも叶わぬ恋とか、傷付いた恋もありました。紅ちゃんはそういうことがあると姉さん話を聞いてくださいって。」

「そうなのよ~。飲みに行ってねぇ~。泣いちゃー飲んで、泣いちゃー飲んで、ほんで時々吐いてねぇ~。」

「やだー!それはやめてちょうだい。」

「すいません。」

「でもその中で紅ちゃんの一つの恋でね。叶わぬ恋があってね。であまりにも紅ちゃんが可哀想なんだけどもうそれをいっそ歌にして見返してやれって言うわけじゃないけどもうスッキリしたらいいじゃんっていうね。本格的に作曲家作詞家の先生にそのエピソード話して曲にしてもらうって。」

「姉さんの力でね。」

「なかにし礼さんと、浜圭介さんにお願いして。それで出来上がって、紅ちゃん最初は私が歌うって言ってたけど。」

「あまりにもね、傷がね。塩塗っちゃう感じだからね。」

「そう。で自分では無理だわって。でも歌は出来上がっているということである人に歌ってもらって。今日はそれを歌ってもらうってことで。」

「ねぇ~。」

「でもほんとに紅ちゃんの実録物っていうかドキュメンタリーみたいな歌だったんだっていう。」

「そうよね~。あれはすごかったわ~。」

「大丈夫、今日歌える?」

「大丈夫よ姉さんが一緒だから。もう遥か彼方だもん。」

「そうだよね!まぁねそこから色々経験もしてね。でも紅ちゃん一人で歌わせるのもどうかなって思うから千重子も一緒に!」

「ぜひっ!お願いします~。」

 

そして速やかに前奏が流れ出しお二人で【ホテル】を歌われる。

 

「今の時代こんな歌歌ったら大変よ~。」

「ほんとよ。コンプライアンス的に大問題よ。」

「こんなの一発で消えちゃうわよ~!」

「あの時代はすごかったんだよー。でもこれ誰にも知られてないからね、紅ちゃんの話だって。」

「あれはだって二十歳そこそこだったもの~。」

「誰だって仕方ない!」

「田舎から出てきてね~。何も知らなかったからね~。」

「ねー。でも紅ちゃん今日はせっかくこうやって来てくれたしね。大千秋楽だしお客さま向けに写真撮ってもいい?」

「いいわよ~!」

「いい?お客さんもいい?」

 

アウェイ感がすごくて、どんなテンションすればいいかわかりませんでしたが、どうせ客席は豆粒でしょうから気になりませんでした・・・。

 

「誰かに撮ってもらった方がいいかしら?」

「ちょっと誰か。」

 

袖からさっさかさーと駆け込んでくる一人の男性。

武田真治さんでした!

数枚撮影し、ご自身も入った写真も納められ登場と同じくさっさかさーと退場されました。

 

「もうさー紅ちゃんを帰したくはないんだけどさー。もう紅ちゃんはここでお別れになるわけ。」

 

客席からえーっと惜しむ声。

 

「えーって感じですよね。」

「えーですよね、ほんと(素の天海さんの声のトーンと話し方!笑)」

「えーですよね、ほんとにっていい声で。(苦笑)」

「ほんっとですよもー・・・(ここも天海祐希!笑)」

「でも千重子もこういうドレス着れるように頑張ろう!」

「姉さん素敵だから大丈夫よ!あたしだってこう、ほわっと・・・」

「ほわっとじゃないじゃない!ちゃんとシュッと、引っ込んでるしさー。」

「いやいやも~。練り物ばっか食べてるからよ!(天海祐希の突っ込みボイスとテンポ)」

「そうだよね!竹輪や蒲鉾やはんぺん。竹輪に胡瓜突っ込んでは食べて。そんな話はいいんです。今日は感激です!」

「私もです。姉さんの顔見れて。そして姉さんを応援してるみなさんの前で歌うことができてほんとに幸せです。」

「こちらこそ。」

 

ここまでで冗談抜きで20分ほどの事柄です。

姐さんファンで釣られて行かれた方は驚きのスピード終幕!

2時間の舞台観劇の後、武田真治さんのラッパ(この表現が気に入ったので敢えて)を20分、の後の紅子さまの出番が本当に驚くほど一瞬で終わりました!(笑)

 

大きな拍手に包まれて登場と同じようにゆったりと舞台袖へと消えていかれる姐さんを見送る。

 

「妖艶、ほんとに妖艶!昨日の夜、東京から福岡に入ってくれてね。もう千重子さん私歌うから。あの恋愛の歌も初披露になるけどもういい。ヤフーニュースに上がってもいいわって。もう女らしいし、男らしいし、妖艶だし。なんだろうね、全て兼ね備えてる憧れの紅子ちゃんが来てくれて千重子も感無量!」

 

これで本当に紅子さまの出番は終了されました。

武田真治さんのように出番はなくとも、出てこられることもあるかも知れぬと思いましたが、淡すぎる期待で一瞬たりとも以降は紅子さま出てこられませんでした!(笑)

 

しかし、八公太郎さんとのやりとりにも少しお話が出たので載せておきます。

 

「やいやいやいやい!なんで俺紅子の後なんだよ!」

「普通は逆?(笑)」

「当たり前だろ!俺がお前の同期なんだからよ、あいつ後輩なんだからよ。」

「そうだよ(笑)」

「前座だろって。紅子が俺の前座だろって。」

「ベンザブロック?」

「誰があなたの風邪はどこからだよ。あいつしか出てねえ時すげー見物人だったのに、俺が団扇持った途端全員帰りやがんだよー!」

「それは仕方ない。」

「武田真治だってあいついつもすぐ帰りやがるのに、なんだよあいつ。カメラなんか持って。」

「ねー。私暗いしわからなくて。誰かスタッフさんだと思ったら。」

「そうだよ。俺が団扇持ったらあいつ一番先に帰るんだよ。ふざけやがってよー紅子のやつ。馬鹿この野郎!」

「でも紅ちゃん来てくれたってすごいよねー。ありがたい。」

「おー、紅子あいつはいい女だよなー。でも紅子はいいよお前。もっとすごいニュースがあるんだぜ。俺よさっき博多でよ、天海祐希見たんだよ。何で天海祐希博多にいるんだろーって。」

「うん。もうみなまで言わない!」

「もう紅子はいんだよ。それよりさすごい話があってさ、俺ささっき博多でさ、天海祐希見たんだよ!」

「それさっき聞いたよ。同じ話をどうして初めて言うトーンで言えるの?違う話かと思ったじゃん!」

「いや、天海祐希だよ。ドラマやってたりするのに、博多にいるなんて思わねーじゃねーかよ。」

「すごいよーあんた。7月から始まるドラマなんだから。」

「そうだよ、絶対見るよお前!そう、だから紅子なんていいの正直。」

「紅子はでもね・・・「あのさ、俺さ(以下略)」

 

この時千重子先生が何を言いかけたのかめっちゃ気になりました・・・!

 

 

 

水谷千重子50周年記念公園のレポはこんな感じでした。

普段ライブには行かないので、ペンライトや団扇を持ってきている千重子先生のファンの方を見て、あーせっかくの機会だからこういうことしてみたかったなと思いました。

千重子先生の公演ですが、紅子さまを目当てに東京から博多まで赴いたことを多少心苦しく思いながらも、運営側としてはそれが前提の客演だと割り切り、紅子さま以外の場面も楽しむことができました。

でも舞台を見ていると、やはり3月のマクベスは残念でなりませんし、ステージに立つ天海さんを追いかけたい気持ちが募りました。

YouTubeやドラマなどで少しずつ天海さんを摂取しつつも、やはり天海さんは舞台のお方!

舞台の上が一番輝いていらっしゃるし、天海さんの良さしか出ない場所でもあると思います。

 

今回舞台の幕が降りた後カーテンコールがしばらく続き、普段の様子もわからないしコロナ禍であることもありましたが、会場内の熱気に合わせて乗っかりました。数分の後それに千重子先生が応えてくれました。

やはり本来はしない予定だったようですが、急遽ということでアカペラで歌を歌ってくださったんです。

こういう生のエネルギーの応酬は舞台ならではだと思い感動した半面、天海さんからのそういったエネルギーをできるだけ早く浴びたいと切なく思いました。

 

どうかコロナが早く落ち着き、みんながもう少し生きやすい生活ができるようになりますように・・・