私は宵っ張りで、寝るのは大体日付をまたぐ0時半ころになる。
夜ごはんの後片付け→お風呂→旦那さんの話を聞く時間(会社での愚痴、今欲しいもののこと、ドラマの登場人物のバックグラウンド妄想・・などなど)のあと、編み物しながらTV観たりしていると大体そういう時間になるルーチンだ。
ゆうべもそうやって寝る前の自由時間を満喫してたら、突然電話のベルが鳴り響いた。
この年齢になると、身内の一大事以外で夜中の電話が鳴ることはまずない。
慌てて電話に出ると案の定、実家近くの救急病院からで、父が体が動かないといって救急車で運ばれたというのだった。
体が動かないって。こういう時、遠くに住んでいる娘はオロオロするばかり。
姉が比較的近くに住んでいるのだが、母が手帳を忘れてきていて電話番号が思い出せず(母もパニックだ)、メモ書きに残っていた私の電話に取りあえず連絡したとの看護士さんの話だった。
すぐに私が姉に連絡することになり、夜中なので出るまで時間はかかったが、なんとか姉を起こすことが出来た。
長崎→横浜→長崎の真夜中のベルリレーだ。
30分後には、姉が病院に向かってくれていた。
何はともあれ、あとは姉に任せるしかない。心配で、眠れない夜だった。
昼前、姉から報告の電話が来た。
なんと、姉が病院に到着した時にはもう、父は検査なんて煩わしいと勝手に家に帰ってしまっていたのだという。
それが朝になるとまたも「動けん」と言って再度救急車を呼ぶハメになったらしい・・・頑固なのもわがままなのも年を取る前からだけど、振り回される周囲は大変だ。
「で、検査結果はどうだったん?
」
「それがねぇ・・パパだけじゃなくって、ママも」
「ママも?!」
「なんだか騒ぎですっかり疲れた、具合が悪いっていうから念のため検査しましょうってことにしたんだけど」
「二人ともどうしたの?
」
「インフルエンザだった・・・」
「ええええーー!!」
年を取ると少しの熱や痛みには鈍感になるものだというけど、二人とも熱はさほど出てなかったらしい。ただ、自覚は薄くても症状は出ていて、父の
「動けん」
になったらしいのだった。
「インフルエンザ・・でもよかった、ちゃんと検査してもらって」
「動けんなんて、脳梗塞かと思ったよね。でもそのわりにはよく喋るのよ、文句ばかりだけど」
私も実家に駆けつけようかと思ってたのだけど、姉から
「遠いんだから無理しないでいい。必要になったら言うし、お金もかかるし」
と言われた。
なにはともあれ、である。
今日のところはよかった。
いつかは、順番がやってくるのも覚悟はしているつもりだけど、でもやっぱり慌てるし、恐ろしかった。まだ先であって欲しい、と思った一晩だった。