GWいかがおすごしですか。
私達は今から実家へ向かいます。

どちらさまも、笑顔で過ごせますように。





ハウスメーカーの担当さんは、ひとが良い。

母屋の着工日程まで決まっていた予定を
おばぁがぶっ壊した時も、決して嫌な顔もせず
大変ですね……と労ってくれた。

世の中の同居生活のリフォームやら増築やらで
何度も板挟みになったらしい。
怖すぎるでしょう、その立ち位置。

「同居の揉め事は、よくあるんですよ。
    思い出や思い入れもありますからね……」

思い出や思い入れ。


おばぁに聞いたことがある。

大切にしてきた家だと言う。(ゴミで埋没)
嫁いびりされても、家が大事だったから耐えた
おじぃに別居しようかと聞かれても断った。
だから死ぬまでここにいる。
自分が建てた家じゃない(結婚前のおじぃが所有)
だけど、わたしの家やから、と。


離れ一階のガレージを片付ける際におばぁに
戦後辺りから取ってある食器も捨てちゃうけど
大丈夫だよね?と聞いてみたら。

「私は捨てんで!ママ、あんたが捨ててな!」

ん?
そのこだわりはなんだ?
引っ掛かったので、更に聞いてみた。


私なら捨てていいの?

「ええで!」

大事なものじゃないんだね。
分かった。

「お姑さんの荷物やからや!」

更に分からなくなる。

「化けてでるなら、ママの枕元やな!!
    こわいでーーーー!
    首しめられるでー!」


えっっっ。


「私は関係ないな!私は捨ててないしな!」


えっっっっ!

もしかして、おかあちゃん……
お姑さんが怖くて、これ捨てられないの?

「そうや!あとは面倒やから!!
    ママは強そうやから、ええな」

お、おう。
生憎その手の類いは平気であります。


と言いますか、本気ですか。
30年前に亡くなった姑が化けて出るのが
怖くて触りたくないとか、本気ですか。

お姑さんは、どえらく厳しかったらしい。
若かりし頃のおじぃが仕事から帰ると
三つ指ついて玄関で待ってたそうで。

だいぶ、殿。

自宅で介護して看取ったと言っていたが
時代的にも土地的にも福祉は充実してない訳で
食糞などもあったそうだ。多いらしいねー。

「あー、こわ!」

片付ける私と業者を尻目に、おばぁは逃げた。
大変やね……と声を掛けられ渇いた笑いがでる。


その後、おじぃが母屋から手招きするので
なんだろうと行ってみると。

「一升炊き、の、釜は、すてたら……あかんー」

あれ、使うの?
動くかな、だいぶ古いよ?

「葬式やらー、なにか災害あったときー
    ないと、こまる、やろー?」



困らねえよ。
葬式は葬儀社でやるよ。
このご時世、隣近所のお台所まで巻き込んで
迷惑かけるスタイルは廃れてるよ!

私だって30年前くらいに見たが最後
やってる家を知らないよ!
因みにお隣も80オーバーのご老体だよ!

災害やら何やら万が一のことがあったら
電気つかうこのタイプが(製造時期、昭和中盤)
役に立つわけないだろおおおおお!!!
炊き出しなんて出来ないだろぉおお!
こんな煤だらけを持っていけないだろおお!


うん、わかった!
と言いつつ、炊飯器は捨てた。(モーさんも同意)


こんなことだから、家にゴミしかないんだよ!