毎月、主に睡眠薬目当てで医大に通って半年。
消化器の担当医から、驚く事を言われた。

「実はお父さんね~、
    別にここに来なくてもいいんだよね。
    血圧測ってるだけだからね。
    何度かお伝えしたんだけどねー」


は??????

え、……は????


「いや、ご本人サボるでしょう?
    娘さんが遠くから通うのも何だから言うけど
    本人睡眠薬欲しいだけだしねぇ。
    ご本人の希望があれば近くでいいんだよ。
    神経内科は担当に聞かないと分からないけど
    うちは通わなくても大丈夫ですよ」

呆然。

私の移動距離と高速代は、なんだったのだ。
毎回二時間も三時間も待った時間はただの無駄。

無駄。

人の時間を何だと思ってるんだ
カスじじいめ!!!!

⬆️診断と共に原文のまま、モーさんにLINE。

「そんなの聞いてない……」

でしょうね。
恐らくおじぃの記憶にも残ってない。
予想では、聞こえてない。
聞こえてないのに、ハイハイ言っている。

問題はおばぁだ。
耳が遠くて聞こえないおじぃのフォローで
診察室に入っているはず。
こっちは聞いてる体で、聞いてない。
おばぁが戦犯。


ええい!耄碌どもめ!!!!


道連れにしたチーコロと共に帰宅し、
山のような薬を渡し、診断結果を言い渡す。
ここは毎回私から伝えるところだけれど
我慢ならずに、いう。


お父ちゃん。
消化器内科は、血圧測ってるだけだって。
薬は近くの病院で出してもらえるって。

医大の先生の世話になりたいんだったら、
私は喜んで行くよ。
でもお父ちゃんはいつも行かないよね。
だったら、私も長い待ち時間で半日潰して
薬だけ取りに行くのは嫌だよ?

どうする?医大にこのままお願いする?
お願いするなら、ちゃんと通院してほしいし
近くの病院でいいなら、転院しよ?

「はじめて、きいたわーー。
    わかったぁ。ママさん、ありがとうなぁ。
    眠剤さえもらってくれたら、ええでーー」

やっばり先生の話、聞こえてなかったな。
20万以上する補聴器は何のためだ。
いつも布団のそばに転がってるけど!


まあ、取り敢えず。
消化器内科は自宅から6分の病院にお世話に
なることとなった。

行かなきゃ眠剤もらえないよ??

で、渋々、本当に渋々のおじぃを連れて
初診を終えてほっと一安心。

脊髄小脳変性症の薬は、どこの病院にでも
あるわけではないらしく、神経内科は変わらず
医大にお世話になるつもりだった。
たとえ薬を取りにいくだけにしても、
ここにしかないのなら、それは当然。

が。

数週間後に、喉が苦しい、入院したいと
訴えるおじぃを連れて、近所の病院へ。
まぁ、入院必要なしと笑われたのだけれど
脊髄小脳変性症の関係ですか?と私がたずね
先生がうーん、と唸る。

「私は専門じゃないし、ここに薬もない。
    ああ、K病院なら医大から来たM先生が
    神経内科にいらっしゃるはずだけど、」

ん??
K病院って、消化器内科の病院じゃないか。
おじぃの耳に手を添えて、軽く叫ぶ。

お父ちゃん、M先生って知ってるー?

「M……M……ああ、ワシが倒れたときにー
    診てくれた、せんせーやー。
    ええ、せんせーやでー」

なんと!
私は即座におじぃに説明して了解をとり、
自宅から6分の病院の紹介状を書いてもらう。

なんてことだ。
自宅近くにおじぃの信頼する先生が
異動してきていたとは。

専門で薬もあるなら、そこに通院できれば
通院もやもやは、まるっと解決だ。

神経内科も神経内科も、K病院でささっと
すませるじゃないか!


降ってきたラッキーに感激した。