音は音楽学校を休んでいます
椿姫の練習ができずに みんな困っています
「千鶴子さん ヴィオレッタのパート 練習しておいた方が良いかも」
千鶴子 「わたしがやるべきことは 今 自分に与えられている役を
磨き上げることだけよ」
さすが千鶴子さん
おでん屋台
裕一と久志 鉄男 と音のことを話している
するとそれを聞いていた 酔っぱらった藤丸が
「これだから 男は 裕一さん 子どものことしか眼中にないんじゃないの?
赤ちゃんの母親である前に 奥さんだって一人の人間ですよ
歌手を志したこれまでのこと これからのこと きっといっぱい悩んでる
だから あなたも父親になることに浮かれてばっかいないで
もっと奥さんの心の内を想像して寄り添ってあげなさいよ」
良いこと言うねぇ 一番大事なこと言ってるんじゃないのかなぁ
(昌子さん 「藤丸さん 人生経験豊富ぅ~」ってい言ってました)
おでんのお土産を鍋に持って家に帰る裕一
(昌子さん 「裕一君 おでんこぼしてるぅ~」 )
家には音はいなかった・・・
音楽学校
暗い教室で 歌う音 やはり声は出ていません・・・
裕一は音を見つけて その様子を見ていました
裕一 「ここにいたんだ 音…今から僕は作曲家として 声楽家の君に伝えたいこと言う
君は舞台に出るべきじゃない 息が続かないのは致命的だ
美しいメロディーも表現できないし 聴く人 不安にさせる
そんな歌しか歌えないんじゃお客さんにも失礼だ」
図星だと思う 音も分かっていた
音 「子どもができたのはうれしい でも「何で今?」って…時々思ってしまう自分が嫌で
環先生に…子どもが死んでも舞台に立つのがプロだって言われた時
すごく怖くなった・・・
この子を失うなんて絶対に嫌だって この子に会いたい…歌も諦めたくない
覚悟もできんくせに… どうしていいのか分からん・・・」
裕一 「音 聞いて その夢 僕に預けてくんないか?
君がもう一度 夢に向き合える日がちゃんと来るまで 僕がその夢
預かって大事に育てるから 君の夢は 僕の夢でもある
そのかわり…君にもいつか 僕の夢をかなえてほしい」
音 「裕一さんの夢?」
裕一 「僕の作った曲で君がおっきな…おっきな舞台で歌う
音は何一つ…何一つ 諦める必要ないから そのために 僕 いんだから」
裕一 頼もしい
いつもは頼りない感じですがやはり音楽家としての裕一は 格好いいです
音楽学校
音は「椿姫」を降板し 学校も辞めました
環先生 「残念ね あなたには期待していたんだけど・・・
ほとんどの人が いばらの道ではなく 平穏な幸せを選ぶ
あなたもその道を選んだ それだけのことよ」
音 「私は歌手になる夢を諦めたつもりはありません・・・
今まで 私は自分のことしか考えていませんでした
この子は裕一と私 2人の子どもなのに 一番大事なことを忘れていたんです
夢も子どもも 夫婦2人で育てていきます
彼がいてくれたから選べた道です お世話になりました」
環先生 「また会える日が来ることを楽しみにしているわ」
環先生 若いころの自分を思いでしているような表情でした・・・
半年後
音のお腹も大きくなりました
(昌子さん 「ずんねぇ~」って言ってました 「大きい」ってことですね)
海外に留学した千鶴子さんから手紙がきました
「お元気ですか こちらはなんとかやっています
昨日はラフマニノフ先生による特別授業がありました
そちらはいかがでしょうか? 早く音楽の世界に復帰して下さることを願っています
あなたに負けたままでは納得がいきませんから」
音 「千鶴子さんらしい」
すると産気づいた
音 「来た さ 産婆さん
」
・・・・
産婆 「おめでとう 女の子ですよ」
無事に女子を出産しました
女性はいろんなことで 自分の人生を変えざる得ないことが多いのは
今の時代でも同じだと思う
今だってそうなのに あの時代に一緒に夢を叶えよう って言ってくれるなんて
本当にいい旦那さんです 裕一は
音は幸せだと思います