結婚してください。
そう君に伝えたのは、君が生きていた時。
これから始まる物語は、ねるが生きていた僕とねるの物語だ
----------------------------------------------------------------
高校三年生
僕は、本当は女なんだ
性同一性障害という障害を持っている
もちろん、僕は僕。
恋をするのは、女の子だ
みんなにはいじめられていた
机に落書きなんて当たり前
愚痴を言われる毎日
僕はもう、死んでしまおうと考えた
そんな時だった
朝、登校してきた時。
机の落書きを雑巾で必死に消す僕を見て
一緒に消してくれたのは、ねるだった
ねる「誰がやったんやろ、こんなの。酷すぎだよ。こんなの。」
平手「僕になんか構わない方がいいよ。君もいじめられちゃうよ?」
ねる「そんなの関係ない、こうやって見てる方がよっぽど辛かったよ。」
これが、ねるとの出会ったきっかけだ
これから次第に仲良くなり、これをきっかけに僕のいじめも治まってきて次第にはなくなった
なんてったって、ねるは学校一の人気者だもんね
この学校で一番頭がいい天才少女だから
って考えると、なんで僕なんかと関わってるんだろうって不思議に思う
僕の想いは友情から、恋心に変わっていった
ダメだってわかってるけど…
分かってるのに、意識し始めるとどんどん好きになっていくんだ…
この想いを踏みつぶそうと、ねると会っても無視をしようと考えた
ねる「てちおはよ!」
平手「……」
昼
ねる「一緒にご飯食べよ!」
平手「……」
放課後
ねる「一緒に帰れる?」
平手「……」
これを3日くらい続けていたけど、自分が苦しくなってねるに謝ろうと思った
平手「ねるごめん…ずっと無視なんかして」
ねる「てちが…てちが話してくれなかったから、すごく悲しかったんだよ?」
平手「ごめん…」
ねる「謝らないでよ…。なんでこんな事したの?」
ねるは泣いていた
僕は最低な事をした…
平手「それは…僕には言えないよ。違う、言っちゃいけないの。抑えなきゃいけないの…。だからねるには言えない」
ねる「私に秘密なんかダメだよって言ったよね?てちの一番の親友でいるって。そんな私にも言えない事ってないよね?大丈夫、全て受け入れるから。」
平手「ねるは、ねるは優しすぎるんだよ!もっと厳しくしてもいいんだよ?」
ねる「そんなこと出来ない。」
急に真剣に言ってきた。目を見て。
ねる「だって…ねるの初恋の人だもん。」
僕は、初めて感じたこの感情。
この瞬間は夢だと思った
信じれなかった、今でも。
平手「僕は、心が男の子なだけで…。。ねるにはもったいない。いや、ダメなんだよ。僕となんかじゃ、」
ねる「私が勝手に好きになったの、好きには変わりない。私は平手友梨奈が好き。性格もちゃんと理解してるつもり。ちゃんとその障害の事も理解した上で言ってる。愛しちゃ…だめですか?」
僕は泣き崩れてねるに抱きついた
平手「実は…僕、、ねるの事が、好きで好きでたまらなくて、、でもダメなんだって、、思ったから…、ねるを忘れようと思って、無視してた……、」
ねる「そんなことしたら私が壊れちゃうよ…。てち?付き合お?」
平手「いいに決まってる…」
ここから僕たちは付き合う事になった
こんなに愛せる人はもうどこにも居ないだろう
僕を認めてくれた、最初で最後の人。
デートは沢山いった、
手も繋いで、キスもして、
ちゃんと男女のカップルのようになったよ
でもお互い、まだ学生だ
高校三年生という進路を決める大事な大事な時期
お互いに距離ができ始めたのは進路を決める時期だ
ねるは大学に行きたい
だから今は猛勉強中だ
僕もねると同じ、大学に行こうとしている
だから僕も猛勉強中だ
学校では話すが、お互いデートも行けないから距離ができていた
でも約束をした
大学受験終えたら、いっちばんさいしょのデート場所。江ノ島に行こうって。
何よりねるは海が大好き。季節は関係なくね。
だから、その約束を胸にずっと勉強をやっていた
ねるは覚えてるかなって不安だったけど
大学受験当日
僕とねるは一緒に行った
ねる「なんか久しぶりやね、」
平手「こうやって話すのも、いつから話してないんだろうね」
ねる「約束覚えてるよね?ちゃんと、合格してから行こうね?」
平手「忘れてないよ!ちゃんと覚えてる。うん!がんばろ」
そう一言伝えておこなった
帰り
ねる「そこそこできたよ、てちは?」
平手「不安でしかないよ、どうしよう。」
ねる「後は結果を待つのみだね、今日は疲れたから帰ろう」
平手「うん!ばいばい。」
合格発表
僕は無事合格した。
ねるからの報告が遅いため電話をかけた
平手「もしもしねる?」
ねる「受かった!受かったよ!」
平手「はぁ、よかった!」
ねる「これでデート行けるね!じゃあ明日!は?」
相当楽しみにしてたんだろう、明日だってさ!
可愛いや…
平手「もちろん空いてるよ!行こう!」
僕は考えていた
ずっとこの日にプロポーズしようと
出来ないことは知ってるけど、想いだけ伝えたい
その一心でデートの日にプロポーズしようって
指輪はペアリング
もうかっている僕は準備満タンだった
江ノ島デート
待ち合わせの駅のホーム
平手「ねる!お待たせ!」
ねる「てち!じゃあいこ!」
駅なのでまだ手は繋げないけど…ね
江ノ島についた!
ねる「この空気が吸いたかった!気持ちいい〜!」
その姿を見て、耐えられなくなったから後ろから抱きついた
平手「ねる好き…、やっぱねるじゃなきゃダメだ」
ねる「ちょっと恥ずかしいから!ほら、今日は楽しまなくちゃ。」
そう言って恋人繋ぎして沢山のお店、水族館に行った
最後に海だ
ねる「案外人がいないね、でもこの感じがいいな」
ねるは裸足になって足だけ海に入っている
平手「ねる、ほらっ!」
僕は水をかけてちょっかいを出した
ねる「きゃあ!こら、てち!!」
と言って水を数分ずっと掛け合っていた
なんか、今青春してる。
今、幸せを感じてる
この瞬間がずっっっと続くって思うと自然と微笑みが溢れてくる
少し疲れて砂浜に腰かけた
いまだ…少し夕日が出てきた今
平手「ねる?真剣な話なんだけど聞いてくれる?」
ねる「もちろん。なに?」
平手「ねると出会ったのは、三年の始めらへん。ねるから話しかけてくれて、今では最高に楽しい毎日をおくれてます。それは、ねるのおかげです。本当にありがとう。今は、こうやって恋人同士の関係になれて、もっと幸せを味わえてます。全部全部、ねるがいたから、ねると過ごしたからなんだ。僕は考えました。ねるがいなかったらダメなんだって。一生、離れないって。だから…」
僕は指輪を出した
平手「ねる?結婚してください。」
ねるは驚きの方が大きかったのかすごく目を見開いている
ねる「てち、、、ありがとう。今、嬉しすぎて言葉でないよ…」
ねるは指輪を受け取ってくれた
平手「ゆっくりでいいから、返事は聞かせてね。」
と言ったら、ねるが勢いよく唇を重ねてきた
ねる「私の答えくらいわかってるよね?いいに決まってるよ。結婚しよ」
平手「ねる?本当に?」
ねる「もちろん!」
平手「ねる大好き、、、いや、愛してる」
次は僕から、唇を重ねていいデートを締めくくった
帰り
ねる「今日はありがとう、大切な日だね…。一生忘れないよ。また色々と決めようね!夫婦として。」
平手「そう思うと照れるな〜。うん、ゆっくり決めよう!まだ時間はあるからね!じゃあ、気をつけて帰ってね!」
と別れを交わした今
次の日
朝起きて、テレビをつける
テレビ
アナウンサー「神奈川県○○○○○○○○○で○○○○が高校三年生の長濱ねるさんを、殺害しました。」
嘘だ、嘘だ嘘だ嘘だ!!!!!!
ねるが殺害された???ねるってあの長濱ねるか??やだ、そんなのやだ。。。なんで、
僕があそこで家まで送って行ってれば…こんな事になってなった
僕は絶望に覆われた
もう、今僕の頭の中心の中は全てあなたの事しか写っていない
ねえ、、結婚の約束は?
これからゆっくり決めようって言ったよね、、
なんで僕より先に居なくなるんだ!!!!
せめて、大学を卒業して、結婚して…僕が先に死にたかったよ。
今は現実を受け入れるしかなかった。
ねるの葬式に出た
君に書いた手紙を今日、君の前で読みます。
ねるへ
結婚はするよね?
だってちゃんと約束事は守るもんね。
って思ってたけど、今はこんな事言ってらんないよね。
沢山考えた、僕があそこで一緒に帰ってたら…。
とか、僕をとことん責めたよ。
でも、答えは導き出せなかった。
ねるは、今は僕のこと見えてる?
あの頃の記憶は覚えている?
僕は一秒一秒、鮮明に覚えてます。
僕は、今までに恋をしたことがなかった
障害を持っている僕を、認めてくれてありがとう。ねるのおかげで楽しかったよ。
ねる、最後にこれだけは言わせてね。
何年たっても、何十年たっても、何百年たっても!ねるへの想いは変わらないよ?
愛してるよ。
友梨奈より.
僕はねるが居なくなる前にねるの指輪を取った
そして家のねるの写真の前へと置いている
でも、僕は現実見れなくて大学へ行けてない
ごめんね、ねる
それと愛してるよ
でもね、
全部、僕のせいだ