三階に移って
部屋は個室になった。

個室は気が楽だった。

人の気配が無いのは少しだけさみしいけど、
そんなことよりも病気の症状は人それぞれなのに
他の患者さんを見て「何でわたしは…」みたいに落ち込むことが無いから気分的には良かった。

相変わらず車椅子には30分も座ってられなかった。

起きていてもテレビを眺めるだけで
携帯は自分で持つことも出来ず、
メールどころかラインのメッセージを読んで、スタンプを送るのが精一杯。

どうせ読んでも返せないなら、と思って
未読のメッセージが溜まっていった。

事情をほとんどの人は知らせてなかったから
音信不通の状態が続いた。

他の患者さんと比べて勝手に落ち込むくらいだから健常者の声かけなんて苦痛でしかなかった。

知らせたくなかった。

障害者になって、何もできず、目を開けてベッドに横たわってただ息をしてるだけなんて。

わたしがこうやって苦痛に耐えているのも知らずにみんな楽しい時間を過ごしてるなんて
考えたくもなかった。

リハビリで立位が2、3秒保っていられるようになったので
トイレ介助が少しだけ楽になった。