原題「Deux moi 」これくらいのフランス語ならわかる。deuxは2でしょ。moiは私。英題は「Someone,Somewhere」

舞台はパリ。レミー(フランソワ・シヴィル)は職場の同僚がクビになったりしているのに自分だけは会社に残りました。倉庫からテレフォンオペレーターに転属しました。栄転なのかな。
同僚達が不安や不満を愚痴る中、それを心苦しく思いストレスに感じています。そして不眠に悩まされています。ある日電車の中で倒れて、精神科に通うように促されます。

レミーの隣のアパートに暮らすメラニー(アナ・ジラルド)は1年ほど前に彼氏に捨てられてからマッチングアプリで手当たり次第です。仕事は研究職で大事な発表を任されて、それがプレッシャーになっています。メラニーは眠り過ぎてしまう症状に悩まされカウンセリングに通います。

同じ年頃で同じ街に住み、同じようにプレッシャーやストレス、孤独感を抱えている。そして同じようにカウンセリングに通っています。

でも、二人の話は別々に進んでいきます。ずっと平行線。隣同士なので同じ食料品店の常連だったり、レミーの猫をメラニーが拾ったり。繋がりそうで繋がらないもどかしさ。

二人が人とうまく付き合えなかったり、前向きになれないのは何故なのでしょう。

それぞれ幼い時に負ってしまった心の傷とは。トラウマが心の自由を奪うんですね。
持って生まれたものもあるでしょうが、トラウマを負うことで性格が変わりますよね。
大体、おとなしかったり、引っ込み思案だったりするのは臆病だからで、臆病になるのは過去に痛い目に遭ってるからなのだ。

心に傷を負うようなことがあったら、逃げたままにしないで、向き合わないと、自分自身を小さな部屋に閉じ込めてしまうことになってしまうのかも。

私自身にも置き換えられることです。

トラウマキングと言えばマイケル・ファスベンダー演じるこの人、フランク↓絶対に素顔を見せないフランクです。


この中にいるのかな。真ん中の彼かな?

フランソワ・シヴィルは「FRANK-フランク-」に出てたんですね。出演者が少なめの映画なので覚えていても良さそうなものですが、後で確かめよう。バンドのギタリスト、バラク役です。
今作監督セドリック・クラピッシュ監督作品「おかえり、ブルゴーニュへ」(2017年仏)にアナ・ジラルドと出演しています。これも近いうちに観ようと思います。

アナ・ジラルドは日仏合作映画の「FOUJITA」(フジタ)に出演しています。2015年オダギリ・ジョー主演作品。これも観ていないのですけど、ちょっと興味湧きました。画家の藤田嗣治の話です。

フランソワ・シヴィルとアナ・ジラルド、二人とも好きになってもうた。