「そりゃ怖い思いしたね、雪ちゃん。」
「うん、腕掴まれて引っ張られそうになってどこかに連れて行かれるかと思ったよ〜すっごく怖かった。松山くんのおかげだよ、本当にありがとう。」
「いや、そんなたいしたことしてないけど、堀切さんが怪我なくてよかった。それに、こちらこそ生徒手帳、わざわざ俺の学校まで届けてくれて本当にありがとう。どこで落としたかさっぱりわからなくて困ってたんだ。」
「いえいえ。お役に立てて良かった。」
私たちは、四人がけのテーブル席に座ってフライドポテトを食べたり、ドリンクを飲みながらこないだ起こった出来事の話をした。
私の飲食代を光くんが生徒手帳を届けたお礼と言っておごってくれた。私の方こそヤンキーから助けてくれたお礼をしなくちゃと思ってたけど、どうしたらいいか考えつかなかった。
手作りお菓子とか頭に浮かんだけど、いきなりプレゼントとかおかしいかなって思ってやめてしまった。
「まっ松山くん・・・あの、もしよかったら名前堀切さんじゃなくて田中くんみたいに下の名前で呼んでほしいな。」
「あっほんと?馴れ馴れしいかなって思って遠慮してた。じゃあ、雪ちゃん、俺のことも下の名前でいいよ。」
「んじゃあオレも田中くんじゃなくて下の名前でいいよ〜」
「うん!わかった。」
光くんに雪ちゃんって呼ばれて何だかドキッとしちゃった。
それから三人で一時間ぐらい他愛もない会話をして、ファーストフード店の入口の前で別れた。