体調を崩し、仕事を辞めて、心療内科に通院してカウンセリングを受けていたときのこと。
このとき、療養生活しながらハマったことは、ヨガと食にまつわる本を読むことでした。
図書館へ行き、暮らしや食にまつわる本を片っ端から読んでいったのです。
そこで出合ったのが料理研究家・辰巳芳子さんの本でした。
「常備菜」がベストセラーとなり、誰もが常備菜を作っていたあの頃、辰巳芳子さんの「展開料理」という発想に初めて出合い、衝撃を受けました。
料理もほとんどしたことがない私でしたが、すぐさまコピーを取り、展開料理を作ってみました。
展開料理とは、まとめて一気に作って、それを応用するものです。
その場その場で作るのは、時間がかかるうえに献立を考えるのも苦労するだけでなく、冷蔵庫で食材を腐らせてしまうことも…。
なので、野菜を蒸したり茹でるなら、使う分だけ調理するのではなく、丸ごと火を通しておくことで、すぐにサラダやカレー、スープやおかずに使えるようにします。
例えば、ホワイトソースやトマトソースも大量に作っておけば、ドリアやクリームコロッケ、パスタやニョッキにも使える。
一気にとった出汁は、お浸し用、酢の物用、万能出汁(めんつゆのようなもの)、一番出汁などにして瓶に分けておく。
すると、きゅうりやワカメ、ほうれん草があればすぐに一品できる。といった具合です。
こちらの記事で展開料理の具体例を紹介しました↓
かつて、私も常備菜を作ってストックしたことがありましたが、私も家族も飽きてしまって食べたくないのに無理矢理食べる状態になり、やめてしまった経験があります。
辰巳芳子さんの本や映画などは、ほぼ全て目を通していますが、レシピだけではとどまらない食の哲学や知識が書かれてあるので勉強になるのです。
なぜ、そうするのか。
調理工程の理由もきちんと書いてあるレシピは少ないものです。
さらに、読めば読むほど、食と命の関係や食の大切さが身にしみてくるのです。
また、日本の食を守るため、自給率をあげるために、小学校の子どもたちに大豆を撒いて育てる運動やホンモノの調味料の紹介、生産販売等もされています。
何十年も前から食糧難に備えて、魚のアラから出汁を取れるようにならなくてはならないと警鐘を鳴らしていた辰巳芳子さん。
魚のアラにも栄養素があり、イザというときに備え、知恵を養っておかないといけないことを教えてくれました。
辰巳芳子さんの言葉の中で大好きなものがいくつもありますが、そのうちの1つをご紹介します。
それでは、また!