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フランス語と英語

フランス語と英語の語学ブログ&旅の記録。仏検1級合格を目指しています。
英検1級取得(2007年)、TOEICベストスコア985点(2009年)、仏検準1級取得(2014年)、DELF B2取得(2019年)
一緒に楽しく勉強しましょう(^o^)

今日はフランス語の個人授業を受けてきました。

全然勉強しないひどい生徒なのに,いつも温かく迎えていただき,感謝の思いでいっぱいです。

 

さて,今日読んだ記事のタイトルがこちら:

 

La crise d'adolescence n'a rien d'une fatalité.

 

20 minutes.frの記事です。タイトルはどんな意味でしょうか。

 

la crise d’adolescence: 思春期の危機

n'avoir rien de 名/形: 全く〜でない,〜らしいところがない

 

ここまではOKでした。しかし,問題は次の fatalité です。

ロベール仏和で調べると

 

une fatalité: 運命,宿命(発音はファタリテ)

 

と最初に出てきます。

 

思春期の危機は全く運命ではない??

 

変な訳・・・。

 

先生に伺ったところ,ここは,形容詞 fatalのように訳すと良いと教えていただきました。

 

fatal: 不可避の,必然的な(発音はファタル)

 

そう言われて辞書を再度確認すると,fatalitéの2番目の意味に「必然(の成行き),不可避性」とありました。

 

よって,次のような訳になります。

 

La crise d'adolescence n'a rien d'une fatalité.

思春期の危機は全く必然的ではない。


この後に続く本文を読むと,思春期の反抗期なんて作り話である,というお話が続きました。タイトルに納得です。

 

しかし,ここで一つ疑問が。

 

運命という意味の単語にはfatalité以外にもdestin(発音:デスタン)があるはず。

 

fatalitéとdestinの違いは? 早速,先生に伺いました。

 

fatalité: 良い意味では使わない,不幸や死を連想させる

 

destin: fatalitéよりもニュートラルな単語で,良い意味でも使う

 

とのことでした。とても勉強になりました。

そして,帰宅してからもう少し調べていたら,

 

sort: 運,運命,境遇,抽選(発音はソーる)

 

という単語も出てきたのでした(・_・;)

 

辞書にあった例文を並べます。

 

fatalité de la mort: 死すべき定め

C'est le destin qui nous a réunis. 運命の力が私たちを結びつけたのだ。

Le sort en est jeté. 運命の賽は投げられた

 

以上です。

フランス語の勉強はやはり楽しい。

個人授業のたびに,それを思い出させていただきます。

 

「感染源」と英語で言いたい時,source of infectionなのかinfection sourceなのかinfectious sourceなのか分からなくなりました。どれも見たことがあるような?

こういう時はGoogleで英語圏を指定した調べ方をします
みなさん,ご存知でしょうか。

 

下記のようにサイトを指定すると誤った表現である可能性の高い非英語圏の結果が検索に引っかからなくなります。

【例】 "infectious source" site:ac.uk


二重引用符に囲んだ語句の次に,半角スペースと「site:」に
国別ドメインを書く

今回は4種,


site:gov(アメリカ政府)
site:edu(アメリカ教育機関)
site:ac.uk(英国教育機関)
site:jp(日本)
 

で調べてみました。

1"infectious source"の場合
site:gov:4630件
site:edu:2170件
site:ac.uk:585件
site:jp:415件

2"infection source"の場合
site:gov:7730件
site:edu:4710件
site:ac.uk:1440件
site:jp:197件

3"source of infection"の場合
site:gov:297000件
site:edu:213000件
site:ac.uk:69300件
site:jp:3790件

上記の結果からsource of infectionが最もよく使われている
表現ということになります。

ではなぜinfectious sourceは使用頻度が低いのでしょうか。


形容詞を名詞の前におくと(形容詞の限定用法),一般的に
その形容詞は分類的性質を持ちます(例:white dog)。

また,infectiousの接尾辞 -ousは動詞と組み合わさって「〜の特徴を有する」という意味があるので,

 

infectiousは「感染する特徴を有する
-->「感染力のある,感染性の」となります。
 

するとinfectious sourceは「感染する特徴を有する源」という意味合いですね。しかし,感染源は「感染に関する源」というニュアンスかなと思います。

 

よって,推測ですが,of を使ってsource of infection(ofの帰属用法)の方が自然なのかもしれません。

 

というわけで,感染源は「source of infection」を使いたいと思います。

今日はアメリカの研究者と電話会議をしていたのですが,少し雑談もしました。その時に聞いた表現をご紹介します。

 

My parents live a frugal life.


frugal: 質素な(発音はフルーガル)

live a frugal life: つつましい生活をする,質素に暮らす

 

よって
 
My parents live a frugal life.
私の両親は質素に暮らしています。
 
となります。反意語はluxurious(ラグジュリアス)「豪華な,贅沢な」です。
 
frugalの名詞「frugality:倹約」は文章で一度見たことがありました。そこには「 (産業革命前は)frugality was held to be a virture and luxury to be a vice」と書かれていました。
 
意味: 倹約が美徳で,贅沢は悪だと考えられていた
 
(引用元:Choose Life, Chapter 2 "The Environment")
 
以上です。
 

理系の博士課程の必修科目に,主にスラングを学ぶ英会話レッスンがあるのはおかしいと思います。

 

それでも必修なので今日も新年度1回目の授業に行ってきました。そこで習った表現がこちら:

 

cut someone some slack

 

意味

・[人]を大目に見る,[人]を勘弁する

・treat someone softer because of some reason

・be easy on someone

・not go tough on someone

 

slackとは名詞で,何か(ロープ等)の「緩んだ部分」(no tension/stress)のことです。

 

erを付けてslackerで「怠け者」です。

 

アメリカ人教師によると,

 

例えば新人に教育担当者がきつく当たっているのを見かけたら,

 

“Cut her some slack!” (彼女を大目に見てあげてよ!)

 

と言って助けてあげなさい,と。

 

使える表現らしいですが,何もこれを博士課程4年生の授業で習わなくても良いと思う。

年度末は本当に仕事や学校が忙しい時期ですよね。

そんな時に,プライベートやその他のことで何か負担になることが増えると,肉体的にも精神的にも心底疲れますよね。

 

夜は眠れていますか。緊張が続いていませんか。エネルギーはありますか。思考は働いていますか。

重たい疲れを感じている時は,どうか少しでも,強引に休んでください。責任感の人一倍強い,完璧な仕事をされる方は,休むのは難しいかもしれません。それでも私は敢えて,何もかも投げ出して一刻も早く,少し休むことをお勧めしたいです。


忙しい時にそんなことはできないと思われていらっしゃるのは承知しています。それでも私は自分の小さな経験から,頑張りすぎている方が心配でならないのです。

ほとんど人には言っていませんでしたが,私は商社勤務時代に,仕事と英語の通訳学校の両立ができず,うつ病になりました。その直前まで毎日,早朝から深夜まで忙しくて睡眠時間が少なく,仕事と通訳学校に,いつも追いつめられていました。

 

まさかうつの始まりとはまだ気づいていないその頃,思考が停止気味で,誰かと話していても頭に何も入ってこないことが頻繁にありました。ずっしりとした重みが絶えず体に乗っていると感じていました。そして,ちょっとしたことでも極度に緊張するようになっていました。さらに,一度緊張するといつまでもその緊張が取れませんでした。


その時点で少し休めば良かったと,後悔しています。私はそのまま仕事も通訳学校も続けてしまったのですが,3ヶ月後,今思えばほんの些細なことがきっかけで,何もできなくなってしまいました。そこから立ち直るのは本当に大変でした。

たった1例の話で,人によって状況は違うと思いますが,今とても疲れている方,無理を続けている方は,今すぐに少しでも休めば,回復できるのではないかと思います。

まだ30代の,しかも現在は学生の私が,失礼なことを述べてしまっているのは承知しています。仕事がどれだけ大切で,待った無しであることは,分かっています。どうしても無理を続けなければいけない時期があることも分かっています。それでも私は,頑張りすぎている方が心配で心配で仕方ないのです。

ちなみに私はその後,ある日突然仕事帰りに涙が止まらなくなり,翌日から会社に行けなくなり,学校も退学しました。夜は1時間ごとに目が覚め,毎日,こんな人生は終わらせたいと思って,ずっと泣いていました。

 

メンタルクリニックに行ったものの,抗うつ剤の副作用で歩くことも困難になり,服薬中断後は睡眠薬を処方してもらい多くの時間を寝て過ごしました。5ヶ月間で体重が10キロ落ち,生きていることが精一杯でした。例えるなら,崖にしがみついて,なんとか呼吸をしているような状態でした。


勤務先が守ってくれたので,ほぼ会社に行けなくなっても,辞めずに済みました。あの時,私の仕事を代わってくれ,優しく温かく接してくれた職場の方々には,感謝してもしきれません。お世話になった方々には,必ず何らかの形でご恩返しします。


しかし,1年間は機能不全で過ごし,完全に回復したと感じるまでには3年かかりました。もっと早く気づいていれば,もっと早く少しでも休んでいれば,結果は全然違ったと思います。

 

この経験は,私にとって大きな意味もありました。休んでいた間に自分を見つめ直すことができました。自分を否定することをやめ,失敗だらけの自分を認められるようになりました。また,全力を尽くし過ぎていた自分を反省し,頑張りすぎないようになりました。睡眠時間を必ず確保するようになりました。生産性は下がったかもしれません。それでも,自分に対して肯定的な感情を持って生きるようになってから,道が開けていきました。

 

そういう意味では,私にとっては必要な期間だったのかもしれませんが,長い時間を失ってしまいました。たくさんの人にご迷惑をおかけしました。休んだことで台無しになったこともありました。もう一生何もできないと思っていました。

 

長い間休んでしまいましたが,その後,また自分らしく生きられる時は来ました。回復後は会社で英語の通訳の機会を度々いただきました。フランス関係の大きな仕事もさせてもらい,その延長で入社時から憧れていたポジションにもつけました。通い始めたフランス語学校では生涯の学友ができました。そして,随分と遠回りしてしまいましたが,大学時代の誓いを果たすため大学院への進学もできました。とても長かったですが,休んだことに意味はありました。


どうか,ご自分を大切に,頑張りすぎないでください。休むことは勇気がいりますよね。今,どうかその勇気を出してください。大好きな誰かに何かあったら,と考えるとあまりにも悲しいです。今ならきっと,まだ短期間で回復できます。

これを読んで,ご気分を害されたようでしたら,ごめんなさい。一生懸命頑張っているみなさんのご健康と幸福を祈っています。

mits