いちばんすきな花というドラマが今期唯一見てるドラマなんですけど(あとは大河のどうする家康ね)、毎回色々考えさせられます。


主人公となる男女4人は、それぞれの日常の中で友情や恋愛にまつわる人間関係の問題を抱えています。

年齢、性別、過ごしてきた環境も違うそんな4人はふとしたことがきっかけで巡り合い、それぞれの友情や恋愛というテーマに向き合っていく…みたいなストーリー。

雰囲気の優しいドラマでほっこりするのですが、内容は結構深くてとても考えさせられるドラマです。


※ネタバレあり

第4話は、4人兄妹の末っ子で、母親待望の女の子として産まれた夜々ちゃんにスポットが当たります。

3人の兄よりも遥かに母親から溺愛されてきて、女の子はこうあるべきとして母親の人形のように育てられてきた夜々ちゃん。

超美人なので女の妬みもあるけれどそれでも男にはモテるし、他人からは人生イージーモードに見えます。


だから美人故に勝手なイメージを作り上げられて嫌な思いをすることも、母親からの束縛や偏愛もあまり理解してもらえません。


夜々ちゃんはそれが苦しくて、学生時代に保健の先生(カウンセラーだったか?)に「女の子でいることが辛い」って相談したら、LGBTの説明をされたり、男性と女性どっちが好きかって聞かれて、そういうことじゃないのに決めつけられて話しても無駄だって思ってしまった…みたいなことがあったんですよ。


女の子である自分に対しての母親の愛を痛烈に感じてしまうし(じゃあ男の子だったら愛してもらえなかった?っていう複雑な気持ち)、兄弟からは母親からの愛情を独り占めしてることを羨ましがられ(望んだわけではないのに)、可愛いからいいよねって周りからは何でも片付けられて。


そういう苦しさからの「女の子でいることが辛い」なのだけれど、それはその状況を知らなければ理解してもらえないのは当然で。


だから第三者からしたら、そんなの言ってもらわなかったらわからないよという感想なんだけれど。

事実、夫はそんなの知らなかったらどういう意図での発言かわからないよね?そのカウンセラーは悪くないよね?みたいな感想でした。


でも大事なのはそこじゃなくて。

わからないからこそ、話を聞くことが大切だということなんだろうな、と。


そっか、辛いんだね。っていう一言がまずは必要なのかなと思います。


共感すること。


そうすると、話してみようという気持ちにさせることができて、徐々に相手のその発言がどういうバックグラウンドのもとでしたことなのかがわかり、それに対してこちらはもう少し適切な声がけができるようになるのかなと思います。


わからないのに決めつけて発言することは、その決めつけが違った場合のリスクが大きすぎますね。


だから、どういう意図での発言なのかその人にしかわからないのだから、まずは話を聞くことがとても大切だと思うのです。


私、度々反省することの1つに子供への声がけがあるんです。


自分の息子から例えば、「◯◯くんに遊ぼうって誘ったら断られちゃったから一人で遊んだ」って報告された時に、すぐ「そうなんだー。でも◯◯くんは違う遊びがしたかったのかもね。」みたいな返しをすることがあるんですけどね。


本来子供が欲しい言葉って、「そっか。それは残念だったね。悲しかったね。」だと思うんです。

わかってるの。


だって、友達との会話では普通にできてるもの。

「旦那にこんなことされてムカついたんだよね」みたいなことを友人から聞いたら、「えっ。旦那最悪じゃん!ムカつくね」って返すもの。

いきなり「まぁでも旦那さんにも何か事情があったのかもよ?」っていきなり言ったりしないもの。


でも、親としては簡単に人を嫌いだって言ってほしくない思いがあったり(嫌いになることは勿論悪いことではないし、万人と仲良くなる必要なんて全然ないんだけれど、すぐ嫌いって発言することはあまり良いことだとは思えないという意味)、大人の見本としてこう返したほうがいいっていうカッコつけの気持ちがあるから、不自然なほど正論を言ってしまい、まず共感するということを忘れがちなんだろうなと思うのです。


友人同士は必然的に対等であるけれど、大人と子供という立場はかなり意識しないと人として対等にあることは難しいと思うので、こういうことが起こりがちなことなのかなと思います。


◯◯くんは悪くないよねっていう趣旨のことを言ってしまうと、息子もそれ以上話せずそこで会話が終わってしまうことがあって。

(そんな返しされたらもういいや…ってなるよね…)


初手を間違えてしまうと、相手の心を開くことは難しく、夜々ちゃんのように「この人に言っても無駄」という諦めをさせてしまい、本心を知ることは出来なくなってしまいますよね…。


息子たちに対して、わかっていても度々できていないこの話を聞くことを、きちんと意識すべきだなと改めて思ったのです。

今すぐ直さなきゃ。

ものすごく反省です。


そんな色々考えさせられるドラマですが基本的にはほっこりしていて温かい雰囲気なので、毎週楽しみにしています。