数日前、精巧に出来た模造品と思われるレスポートサックに出くわしました。大手のリサイクルショップチェーン店でのことです。

 

  数年越しの夢

 

 レスポートサックの精巧な偽物を見てみたいというのが、ここ数年の夢でした🤣 写真ではなく、現物を見てみたかった。

 

 フリマサイトなどでは毎日のように模造品らしき写真を目にしますが、実物にお目にかかるチャンスは今までありませんでした。ひと昔前の粗悪品ならときどき目にするのですが。

 

 そしてついに、ドリーム・カムズ・トゥルー。

 

 地道なリサイクルショップ巡りが実を結び、最近の精巧な偽物を目にするチャンスに恵まれたというわけです㊗ 継続は力なり。

 

 問題のブツはこちらです:

 

【色番】L006 マザン(Mazan)
【型番】4360 デラックスイージーキャリートート(Deluxe Easy Carry Tote)

 

 ご覧の通り、レゾリヴァード(Les Olivades)とのコラボです。2019年2月下旬発売。思えばこの頃からだったと思います。精巧な偽物が急に大量に出回り始めたのは。

 

 レゾリヴァードとのコラボは二柄ありましたが、特にこのマザンが人気で、大量の偽物がフリマサイトやオークションに出回りました。5年経つ今でも、いまだにフリマサイトで売られています。この柄に限って言えば、本物よりも偽物のほうがはるかにたくさん出回っていると思われます。

 

 だから大手リサイクルショップでこれを見つけたとき、流通量からして偽物の可能性のほうが高いと思いました。でももしよくチェックして、それでも本物と見分けがつかなかったら本物と信じ買って帰ろうと思い、手に取りました。価格は5000円でした。

 

 ではでは鑑定結果はいかに。

 

 

  鑑定結果

 

生地

 

 まずパッと見の印象、なんとなく生地が違う気がしました。

 

 まず、本物のマザンより色が明るめな気がする。マザンは持っていませんが、5年前、デパートの店頭で見たことがあります。その時の印象ではもう少し落ち着いたブルーだった気がするのです。ただなんせ5年前の話だから、「絶対違う」と言い切れるほどの確信はありません。

 

 手触りも違う。生地は重くもなく、分厚くもないのですが、若干固い。ちょっとビニールを思わせるというか、「ん💡、なんか違う」って感じです。

 

 そして何よりの決定打はリップストップ(裂け止め)が違うこと。

 

 本物のレスポのリップストップの間隔って、若干縦が長いのです。↓

 

 でもこのマザンは真四角か、むしろ横が長め。

 

 あと、レスポのリップストップは他のところより突き出ていて、そこが角度によってキラキラ光って見える。その特徴は、柄が違っても、発売年が違っても、コラボであろうがなかろうが、クラシックラインの通常生地であればみーんな同じ。なんならパテント生地さえ同じ。なのにこのマザンは、リップストップの部分がむしろ窪んでいる。

 

ロゴ

 

 昔の粗悪品のように、ロゴの間隔や形が違っていたりはしませんでしたが、プリント方法に若干の違和感。印刷に厚みがあり、ペッタリポッテリ盛り上がっているので、やけにロゴが目立つ

 

 

内ポケットのロゴ↓

 

 これも、手元に本物があって見比べられるわけではないので、絶対とは言い切れませんが、ここ5年くらいのレスポのロゴテープって、「いや、もう少し目立っても良いのでは・・・」と思うくらい謙虚なので、このロゴがバッチリ目立つ感じは「らしくない」気がします。
 

ウェビング

 

 ウェビング(肩紐)は、柔らかく手触りがよく、わたしが持っている別の柄の柄物ウェビングと同じ触り心地で、正直偽物感はありませんでした。

 

 プラスチック・アジャスターに「Lesportsac」のロゴがないのも、太いウェビングだったら怪しむべきポイントですが、細いウェビングの場合はないのが普通みたい。

 

 

 

 

その他

 

 その他、縫製などもチェックしましたが、特に雑ということもなく、きれいに縫ってありました。

 

 また特筆すべきは、表地と裏地の間に布が入っていたこと! 手で探って確認しました。

 

 2008年以降のレスポには表地と裏地の間に薄い不織布が入っています。おそらく湿気止めでしょう。昔のレスポートサックは古くなるとべたつきが発生しましたが、この薄い布のおかげでべたつきが発生しにくくなったのです。

 

 そんな見えないところまでコピーするとは、意外とやるな! 偽物・・・!

 

 ・・・いや、ワンチャン本物という可能性も・・・?? ・・・いやいやいや。

 

 本物のマザンと見比べているわけではないので100%の断定はできませんが、なにより生地が違う。よってわたし個人の結論は「偽物」です。それを信じるかどうかは、アナタ次第^^。

 

  大収穫

 

 今回は大収穫! 今後、真贋を見極めるときの目のつけどころが分かりました。たとえ偽物をつかまされたとしても、偽物だという確信があれば、自信を持って返品返金を要求できる。これは大きいです。

 

 ・・・まあ贋作の巧妙化は日進月歩ですから、いつまでこの見分け方が通用するか分かりませんけどね。ひょっとしたら現時点ですでに最新の偽物には通用しなくなっているかもしれない可能性もあります。

 

 とまれ、手持ちのレスポートサックも改めて全部チェックしました。フリマ等で買ったものもあるので、ひょっとしたら偽物が紛れ込んでいるんじゃないかと思いましたが、今回リサイクルショップで見たマザンのように生地に違和感を感じるようなものは一つもなく、安心しました。


 それにしても、こういう探偵ごっこって楽しい!

 

 しかも、その探求結果を披露できる場があってよかった! やっててよかった、アメーバブログ~♪

 

 いつもブログを読んでくださる皆さま、ありがとうございます。読んでくださる方がいらっしゃるから余計、探求に燃える🤣

 

 レスポートサックの真贋にご興味がある方のご参考になれば幸いです。

 

 

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