私の職場には、出産経験のある女性がいない。


出産経験が無い分、未知の領域に対してとても慎重で、

ゆえにとても気を使ってくれる。


「えー、これくらい大丈夫ですよー」

ってレベルの事まで


「いやいや、出てきちゃうかもしれないから❗」

って代わってくれたりする。


みんな優しい。


この職場で特殊なんじゃないかと思うのは、

もはや経産婦なのではないかと思うほどに全てに詳しい男性たちがいる事。


1歳ちょっとの息子さんがいるUさんと、

もうすぐ5ヶ月の息子さんがいるIさんが凄い。


二人とも料理人。


私が妊娠初期の頃は、朝の挨拶が

「つわりはどうですか?」

だった。


「なんかずっと気持ち悪いんだけど。これ凄いね💦」

って答えたら、あれやこれや状況をヒアリングしてくれて、

二人で顔を見合わせて


「あー、これは食べづわりと吐きづわりと両方のパターンだ」

「きついやつだね。大変だわ」


と頷き合っていた。


毎回、休憩のちょっと前には

「今日まかない食べていく?」

と確認してくれて、私の分だけ強めに火を通したりして用意してくれる。


まだお子さんのいない男性が

「え、温泉卵も駄目なの?」

と質問したら

「そうだよ。卵には、、、」

ってレクチャーしていた。


二人とも、奥様がつわりでグロッキーな時期には自分が晩ごはんを作ったりしていたそうで、

産後も疲れている奥様の代わりに夜泣きする赤ちゃんを寝ないであやしたりしていて、

そのせいで殆ど寝れずに死にそうな顔で出勤してくる事も多かった。


Uさんに続いてIさんのおうちに赤ちゃんが誕生した直後の会話も凄かった。


Uさん「おめでとう❗保育園はどうするの?」

Iさん「早くない?え、もう?」

Uさん「当たり前だよ。早めに手を打っとかないとマジで見つからないから。うちの場合は、、、」


先輩パパから豊富な知識が繰り出されていた。


最近の朝の挨拶は

「何㎏になりました?」


恥じらいながらも自分の体重を答えたら笑われて、

「違う違う(笑) 赤ちゃんの体重」


この前、お寿司が食べたいって話になって、私が


「生んだらその足で寿司屋に行くの❗絶対に❗ロゼワイン持ち込みで❗」


と夢を語ったところ、二人のベテランは余裕の笑みで


「ムリムリ。2・3日動けないから❗」


「うちは胎盤が二人分で(←双子になりそうでならなかったパターンらしいです)胎盤剥がれきら

なくて時間かかって出血もひどくて一週間ダメだったよー」


「ワインもすぐは駄目だよ、まあ母乳の状態によるけど」


と、経験談をたくさん話してくれた。


そのうち二人で、奥様が疲れてきたように見えたら赤ちゃんを奪い取る勢いで引き受けて奥様のメンタルを守るって話をしていて感動しちゃった。


「無理は絶対よくないからね」

と、真面目な顔で言うから


「でもお仕事で疲れて帰ってくるでしょ?甘えるの申し訳ないと思っちゃいそう」

って言ったら


「そんな事ないよ❗」

「そうだよ、しんどくなる前に言わないと❗」


まだ生まれてないのに、全力でアドバイスしてくれる。


彼らの奥様は幸せだなあ。


私は男性がこんなに積極的なスタンスを取ることがあるって思ってなかったから、

とっても驚いてる。


ぽこぽこ君は、私の作ったごはんだけじゃなく

こんなに素敵な彼らの作ってくれたごはんからも栄養を得ているんだよね。


我が子には、キャンプを始めとするお出かけをいっぱいして、

色んな場所で色んな人と食事をしながら育っていってほしいと思ってるんだけど、

それはもう既に始まっていたんだと気づいたお話でした。