ショートカットの謎(フォード・ファルコン ワゴン) | 「クルマ離れをぶっとばせ!」

「クルマ離れをぶっとばせ!」

クルマ好きが嵩じて彼女までポルシェに見えてきました。というわけでポルシェ買います!毎日クルマを探してます。それが人のお役に立つことも増えてきました。みなさまのクルマ選びのお役に立てたらうれしいです。

こんにちは。

 

こう見えて学生時代はスキーにどっぷりハマっていた。

 

どう見えているのか知らないが。

 

40年前には東京に住んでいる若者は冬はスキー、夏は海に出かけたものだ。

 

僕の場合はカナヅチなので海は敬遠していたが、新潟の田代と苗場には毎冬はもちろん、春スキーに蔵王などに行ったりもしていた。

 

若いってすごいね。今はそんな気力は全く無い。

 

幸い骨折の経験はなかったのだが、ある冬、苗場を滑っている時にコブで転倒して足首から膝にかけて妙な方向に捻ってしまった。

 

スキー場にあった診療所で軽く診断をしてもらったところ、この冬はもう滑らないほうがいいと言われ包帯でぐるぐる巻きにされて松葉杖を貸し出された。

 

その時のスキーは一台のクルマで友人4人と行っていて、僕が怪我をしても一緒に帰るという選択肢はなく、僕を除いた4人は朝起きると「じゃあな」とだけ言い残して滑りに行ってしまった。

 

僕は僕で自分のミスなので、一人宿でぼんやりとテレビを見たり本を読んだりして過ごした。

 

残りの日程は2日ほどだっただろうか。

 

ひどい骨折ではなかったことが幸運だったと思ってやり過ごしたが、2日ぶん友人よりも遅れをとったと悔しい気持ちもあった。

 

東京に帰ってからというもの、僕はスキーの上級者のデモンストレーションビデオを見まくった。

 

学校から帰ると部屋にこもりスキーのビデオだけを見て過ごした。

 

仲間に遅れを取りたくなかったからだが、こんなことが役に立つのかどうかもわからなかった。

 

果たして、その一年後のスキーシーズン。

 

山頂までリフトで登り、緊張の1本目。

 

一年のブランク。転倒のトラウマ。

 

いろんな感情が綯い交ぜになった1本目。

 

滑り出すと、まるで上級者のような滑りができるでは無いか。

 

スムースなパラレルはもちろん、ずっと決まらなかったウェーデルンもすんなりと出来る。

 

僕はもちろん、友人たちも僕の上達ぶりに吃驚していた。

 

「何が効いたのか?」

 

僕はスキー上級者のビデオを見続けたこと以外に考えられなかった。

 

上手な人が事も無げにやってのけるのを見ることが如何に重要なことなのかをその時に知った。

 

「運動能力の誤差こそあれ、同じ体を持った人間がやっていることなんだから、自分にだって出来る!」

 

そんな自己暗示がどれだけ大切なことかということを学んだ冬だった。

 

決してショートカットというわけでは無いが、イメトレの重要さである。

 

というわけで、本日の一台!

フォード・ファルコン ワゴンでしょう。

https://www.goo-net.com/usedcar/spread/goo/13/700050175030171108001.html

 

皆さんはフォードのファルコンという車種はご存知だったでしょうか?

 

恥ずかしながら、僕は昨日まで知りませんでした。

 

ツイッターで流れてきたこの画像を見て、胸を撃ち抜かれまして慌てて検索した次第です。

ズキュン!

 

どうです?撃ち抜かれませんかね?僕はこの感じがドツボです。あ、意味が違うね。ツボなんです。

 

あまりにもファルコンというクルマを知らなさすぎたので、いつものようにウィキってみたんですが、調べてみたら知らないはずでした。

 

ファルコンというクルマは2016年まで弛まずにニューモデルを開発されてはいたのですが、オーストラリア・フォードがオーストラリアの国土用にオーストラリアドメスティック向けに販売されていたのでした。

 

そりゃ知らないわけですわね。ほとんど輸出されていなかったわけですから。

 

知らないばかりか、日本国内への輸入台数も極端に少なかったので中古市場に上の画像の80年代のファルコンが出回ることもほとんど無いわけなのでした。

 

今回もできれば僕のハートを撃ち抜いたこのファルコンを探し出してご紹介したかったのですが、無いものは無いということで叶いませんでした。

 

逆に60年代の黎明期のファルコンの方が数台売り物があるという不思議な市場を形成していますね。

 

では見て行きましょう。

 

まぁ、これはこれでかなりカッコいいです。

 

ハンサムですね。

 

フィフティーズデザインの影響をモダンに融合した印象のテールデザインです。

 

こんなクルマがガレージに収まってたら、テンション上がっちゃいますね。

 

ピクニックに出かけたくなります。

 

オーストラリアの広大な大地を駆け巡るために生まれてきました。

 

こんな伸びやかなフォルムだから、さぞかしデカイんでしょうね。

 

右にハンドルが見えますので、ひょっとして横開きなんでしょうか?

 

フーツラです。

 

 では内装を見ていきましょう。

 

オーストラリアって右ハンドルかと思ってたんですが、左ハンドルですね。

 

赤とかベージュの内装が好きなんですが、外装がポップなのでブラック内装でもイケてますよね。

 

細かいピッチのステッチはアメ車というよりもヨーロッパ臭があります。

 

横幅めっちゃ広いですね。

 

このステアリングもかなりデカそうです。抱え込んでドライブしたいですね。

 

水中眼鏡風デザインのメーターナセル。かっこいいなぁ。

 

純正ゴムマットかな?エライ綺麗です。

 

フルフラットにはなりませんが、こんなに広い必要性は日常では無いでしょうね。

 

唯一のネックは5000ccの排気量でしょうか。

 

でも、それもこのボディを走らせるためには必要なんです。

 

完全に今流行りのホイールです。

 

さていかがでしょう?

 

他の販売者のファルコンと比べていただくとわかるのですが、この個体はかなりお安いのです。

 

他のショップでは倍近いお値段で販売しています。

 

それなのに、このファルコンは程度もかなり良さそうです。

 

日本の税制上のネックとなるのは旧車の重加算税と排気量換算の年課税ですね。

 

50年落ちのV8の5000cc(302キュービックインチ)ですから、毎年四月には10万円以上の高額納税者になる名誉が与えられます。

 

名誉と取るか?負担と取るか?

 

ただ、アメ車ユーザー(OG車ですが、成り立ちはほぼアメ車なので)に言わせれば「税金とか燃費とか考えたら乗ってられないし、満足度はそんなもの以上だし、そういうことを考えちゃう人には乗る資格がない」との事ですので、そこら辺に関して一切気にしない人しか買ってはいけない車種であることは間違い無いでしょう。

 

でも、一回は所有してみたいなぁ。

 

皆さんはいかがですか?

 

では、また!