2022.12.6(Tue) 名古屋市公会堂大ホール。

月初仕事を急いで片付け、職場から自宅に戻り、

そのまま着替えて会場に向かう。

まだ午後の4:30なのに、随分陽がかたむいて

電車の窓から見える景色はすっかり夕暮れ。

雲がオレンジとグレーに染まって綺麗な初冬の空の中、

急ぎ足で会場のある大きな公園の中を抜けて会場に着くと

もう誰も物販に並んでる人はいなくて。

-あれ。終わっちゃったのかな?

そんなことを思いながら近くまで行くと、

体温を計ってくれて、そのまま中に進むよう案内をしてくれた。

まだあたしはここが最初の会場。

とりあえずひとつ、可愛らしいグッズを買ってその場を離れ、

公園の真ん中にある噴水まで行き、座って今買ったグッズを眺める。

-凄いな。こんな可愛いマーク、よく思いついたよね、あなたは。

あなたが若かった頃にデザインしたピーチマーク。

友人に「お尻?!」って言われたのは、

たぶんその頃のあなたが「少し(?)エロティック」な見せ方をしてたからだと思うの。

違うのよ。「岡村」の「岡」の字をデザインしてこうなった、って言ってるよ?

そう説明したけど、ほとんど受け入れてもらえなかったな。

もういいや、って笑っちゃったけど。

いつからこのマークがステージに出てくるようになったんだっけ、って

今買ったキーホルダーを見ながらボンヤリ記憶の糸を手繰る。

初めて行った時は、まだ何も出てなかったはず。

ピーチツアーだった???

びっくりしたのを覚えてる。

一緒に行きたい、連れてって!って言った友人が

「何これ!!」って言ったのも覚えてる。



あれから何十年経っても、こうしてあなたのマークが変わらずにあるのって


素晴らしいことよね。


30分くらい外で時間を待って


会場の中に入って自分の席に座って。


中が暖かかったのもあって、疲れてたのかな?火の鳥を聴きながら少しウトウト。


会場の案内放送が流れて開始が近いのに気付く。


幕が開いてあなたがステージ中央に立っていて、


ストライプのスーツ、衣装のせいかな?


少しほっそりして見えた。


オープニングはアルバム「操」から。


よかった。笑顔だ。


楽しそうに、嬉しそうにあなたが見える。


懐かしい曲も新しい曲も織り込んで練り込んで。


寒い冬に聴くDOG DAYS、あなたにレスポンスが送れないターザンボーイ。


どっちも大好きな曲で嬉しかった。


ステージ、割と近くのお席を用意していただいたので


あなたのパフォーマンスもよく見えた。


相変わらずあたしはあなたのエロティックなパフォーマンスが直視出来ずにいて


家庭教師を歌い始めると「あ……そろそろ……」って視線をあなたから外しちゃう 笑


2列前、しも手で見ていた知人が終わったあと、


「大分控えめだったねー」って言ってたから


それなら見てればよかったかな、って少し後悔 笑


胸元をはだけるとかそういったことは無かったけど


ずっとニコニコ笑顔で歌ってくれた。


途中、あなたの問い掛けに拍手で応えるシーン、


あなたの納得のいく拍手の大きさじゃなかったのかな?


耳に手を当て「聞こえないよ」のアクション。


拍手の大きさが中々上がらず、


あなたはユーモラスに腰を曲げて杖をつくお芝居をしながら耳に手を当てる。


-え。おじいちゃんになってるの?!耳が遠いお芝居なの?!


って、思わずクスッと笑う。


他の曲の時は、歌い終わった後、丁寧に頭を下げながら、


どんどんおばちゃんみたいな。


口に手を当てて、めちゃめちゃ笑顔で隣り近所のおばちゃんみたいな仕草をして。


-やだ。こんな楽しそうなあなた見るの久しぶりじゃない?あたし。


それくらい本当に嬉しそうに見えたの。


相変わらずコールアンドレスポンスが出来なくて


やっぱり少し寂しいライブなんだけど、


あなたの笑顔ひとつで、あたしの熱がこんなに上がるんだ、って。


ラストからひとつ前の曲、


ハプニングがあって。


途中まですんなり行って、メロディ歌い始めるところ


うわっ、と大きな声で歌い出したらバックのメロディと違ってて。


すっ、と元に戻すところはさすがプロ。


って思ってたら。


あなた、しも手から歌いながら中央に戻り


「間違えちゃったけど、ごめんね♪」


ってリズム付けて謝ったんだけど、


間違えたことに、なのか


それを謝ったことに、なのか


そうなっちゃった自分にたいして、なのか


何になのかわかんないけど。


あなた、歌いながら笑っちゃって。


それを見たあたしは思わず


-あ、いいなぁ。こういうのとってもいい。人間らしくて。あなたらしくてとってもいい。


そう思ったら嬉しくなって涙が込み上げてきたの。


あなたがあまりにも素直で愛らしく見えて


あたし愛おしくてあなたをギュッと抱きしめたくなっちゃった。


自分の気持ちの持って行き場に困りました 笑


ラストの曲、歌い終わったあと


客席に深々と頭を下げて「ありがとうございました」って言って頭を上げた時も


あなたずっと笑顔で。


楽しく歌ってくれたのならよかった、って。


あたしはそれを見て、心も身体も暖かくなりました。














一日も早く元の世界に戻ることが出来るといいんだけどな。


そんなことを思いながら、帰りの中央線


今逢ったあなたの余韻に浸りながら揺られて家に帰りました。


素敵な時間をありがとう。


いつもあたしあなたにたくさんの暖かい愛をもらってばかり。


あたしはあなたにちゃんと愛を返せているのかしら。


靖幸?


どうか無理をせず、あなたのやりたい仕事を続けていってください。


あたしはこれからもずっとあなたを応援し続けていきます。


どうしたって言葉にしないと伝わらないから。


本当はとても照れくさくて言い難いんだけど。


今までも、そしてこれからもずっと。


………大好きよ?靖幸。