(第14回)続×9回・美意識(センス)のない世界

         

      =ピカソの絵のどこが素晴らしいの?= 

 

 

オーラー、日本も大分冷え込んでいるようですが。ここバルセローナも冬はかなり寒いんです。いえ、気温はせいぜい5度前後、氷点下なんてほとんどありませんが、 それでもけっこう寒く感じます。というのも、ほとんどの家は防寒設計されておらず、 セントラルヒーティングのような暖房装置もなく、電気やガスストーブで寒さをしのい でいるからです。もちろん、夏用のエアコンもまだまだ多くはありません。 

 

  これについては、こんな面白いジョークがあるんですよっ! 

 

     《マドリード人とカタルーニャ人の会話》 

 

(マドリード人) 「バルセロナじゃ、冬、寒くなったらどうするんだい?」 

(カタルーニャ人)「そりゃあ、暖房器の近くに行くさ!」 

(マドリード人) 「でももっとスゴ~ク寒くなったらどうするんだい?」 

(カタルーニャ人)「決まってるじゃん、暖房器に火を入れるんだよ!!」 

 

これはカタルーニャ人をケチンボ人間だと見るマドリード人の考えたものでしょうが、 その裏には、夏暑く冬寒いマドリードでは暖冷房は絶対不可欠。でもバルセロナでは、ちょっと我慢すれば両方とも必要なかったという背景も隠されているのでしょう。 

 

それにしてもバルセローナとマドリードは、サッカーのバルサとレアルマドリード戦 だけでなく何かにつけて対抗意識が強く、お互いいつも相手をバカにしたり罵倒し合っ ているのです。そりゃあもう、東京と関西の比じゃありません。  

 

以前あるページが、典型的なマドリード人とカタルーニャ人の顔の違いについて紹介し ていました。それぞれ誰かわかりますか? でもこの写真(大分前のものですが)、どっち側に組する人が選ん だのか、おおよそ見当がつきますよね(笑)。こりゃあ、地球上にいつまでも戦争が なくならないわけです。 

 

       

 

 

               ▽    ▽ 

 

 

さて前回の質問は、スペインの偉大な(?)画家“バブロ・ピカソ”の絵のどこが素晴 らしいかどこが素晴らしくないか、率直なご意見をお寄せ下さい--というものでした。 

今回も私の加入しているブログの皆さんを中心に、びっくりするほど沢山のお答えを いただきました。 ほんとうにありがとうございました!! 

 

 では、なるべく多くのご意見をご紹介していきましょう!! 

 

 

             ・・・・・・・・・・ 

 

 

★ ピカソの絵のすごさは、あの歳で、あんな子供の感性の絵が書けるところだと。。

                        〈joecool〉

                               

★ イラストレータを目指してる紫游と申します。ピカソ美術館を観たとき、ピカソは 本物の天才なんじゃないかと思いました。技術は当たり前みたいに吸収しちゃって、 あとは感性を思うがままに出し尽くしたので、結果的にあんな画風になっちまったの ではないかと思いました。凡人のワタシにはすごく妬ましかったです。ほんとに!! 

 普通だったら子供の時分に、絵の具の色の鮮やかさや、筆の跡のたくましさなんかを 楽しんで、それから「絵」を始めるのでしょうが、彼は生まれからして恵まれていて 親に与えられたもので存分に絵を描き尽くし、晩年に近づくにつれ子供に戻っていっ たのかなーと思ってしまいました。                            

 

                        〈しゆ子〉 

 

★ スペインでインテリアデザインを勉強していますが、科目の中にESTETICAのクラス があります。いわゆる“美”についての授業ですが、エジプトやギリシャ、ローマの 美についてのコンセプト、哲学者からの視点、宗教の介入と様々な事を学びます。 

パブロ・ピカソはあまり知りませんが(バルセロナの美術館は行きました)、構図や色 

、発想力(その場でのINSTANTE)などすばらしいと思いますが、感動はしませんでした。 

 

                      〈なっちゃん〉 

 

 

     

 

 

★ 一番印象深かったのはソフィア王妃国立美術館のゲルニカです。戦争に対する怒り 恐れ、哀しみ、あらゆるマイナスの感情がぶつけられているような気がして、圧倒さ れました(ちょっと半泣きになりました)。 感覚、感情にストレートに訴える力は、 すごいと思いました。 

                        〈こふく〉               

★ ゲルニカ、私も見ましたよ~。しばらく動けなかったのを覚えています。その空間 だけ空気が違いました。ピカソの絵は凡人には見えない瞬間的なものを捉えたよう思います。例えば、泣き顔に変わる瞬間って、表情が大きく崩れるじゃないですか。 

そこをデフォルメというか、特に大きく崩れそうな瞬間を描いたようにみえます。 

だからこそ、感情がダイレクトに伝わるのかな~って思いました。やはり天才なので 

しょうね。1つの物事にに対して、受け取る情報量が違ったのだと思いました。                             

      

                       〈ひまわり〉 

 

★ 以前いた会社で、ゲルニカのレプリカが飾ってあった。確か戦争の悲惨さを描いた ものだったように思うが私も良さはイマイチ理解できない。自分の感覚のエリアから 離れているようで、理解しがたい。とはいえ感覚のエリア自体が狭いのだけれど。。 

 

                       〈やむやむ〉 

 

★ 以前スペインに住んでいたのですが、ゲルニカや他の作品を含め、箱根の彫刻の森 美術館でもピカソの作品を何度も見ましたが、凡人の私には何も感じませんでした。 

 

                       〈りお〉 

 

★ 学生の頃、美術解剖学の授業で彼の山羊のデッサンを見ました。晩年の絵でした。 山羊の体の骨と皮と肉のフォルムと印象的な目、ここしかないというところに入って いる正確な線に圧倒されました。ものの正確な形ではなくて、その本質をなんとか形 として捉えようとするのが20世紀絵画なんじゃないかなと思います。技術で描ける ものはもういらない時代なんじゃないかな。やぱりピカソは天才だと思います。 

 

                       〈フレッチ〉 

 

★ ピカソの絵も最初は普通の風景画とかだったんですよね…。すごいとしたら、自分 の感性の目で見たものを、そのまま作品に出来てしまうところかなぁと…。簡単そう に見えて、逆に沢山絵を描いていないと、できないことだと思います。…まぁ、私の 好みかと言うと、難しいトコですけど…。^^;笑 

                               

                       〈りんご〉 

 

 

          

 

 

★ 素人意見ですが、作品のテーマを絞って必要なところを抜き出し、それを何倍にも 濃縮したような…例えば張り裂ける感情で表情も姿、形もぐちゃぐちゃになっちゃうその瞬間を絵にしただけでは足りない何かを描いている、そんな感じがしました。 

見ていて、楽しい、悲しい、面白い… いろいろ感じることができて好きです。 

                               

                       〈ビズ〉 

 

★ あんな絵なら私にも描ける、そう思う人は多いと思います。でもピカソは写実的な 絵も素敵に描けますからね。あらゆる方法で絵を追求した結果、行き着くところは 

彼なりの美・・・いや、やっぱり真似できません、脱帽です。浅い我々には理解しが 

たいですね~! うー、個人的にはリビングの壁に飾りたい感じではないのですけど 

 ・・・これは好みの問題ですかね~? 

 

                        〈まき〉 

 

 

             ・・・・・・・・・・  

 

 

ありがとうございました。多くの人がピカソを素晴らしい天才だと思う一方、けれども その絵に、「何も感じない」とか、「理解できない」、「自分の好みじゃない」などと いう感想も沢山あって、なんだか不思議な感じがしますよね。 でもこれは、とても 率直なご意見なのではないでしょうか。 じつを言うと、ボクも同じ気持なんです! 

 

考えてみて下さい。ピカソがもしこれほど有名でなかったら、私たちはこれほどまでに 世界各地の「ピカソ美術館」に出かけていくでしょうか? ヤヤ、失礼しましたッ! もし有名でなければ、沢山の「ピカソ美術館」自体が存在していないはず。ハハハ、 行けるはずありませんよね~!! 

 

多くの天才達がそうだったように、ピカソのあの絵も、最初は人々に受け入れられなか ったのかもしれません。 「なにこれ?」「ただのガキの絵じゃん!」・・(失敬!)  それが何かのきっかけで認められたとたん、それこそゴミ箱に捨てられた失敗作にまで チョ~~高値が付けられて、人々は血眼になって買い求め始める。そうして世界中の あちこちに、例の「ピカソ美術館」とやらが建設されていったのではないでしょうか。 

 

どんな天才にだって、名作の陰には愚作もあるはずです。けれどもほとんどの美術展は それらをみんな一緒くたにして、“偉大なる画家の作品の数々”みたいな形で展示して いるように見えます。それはもしかすると、どれが素晴らしくてどれが素晴らしくない かの、作品そのものへの評価を放棄しているようなものではないでしょうか。 いや、 もしかすると私たちは、明確な美の基準やモノサシを持っていないのかもしれません。 

 

さらには偉大なる(?)ピカソの陰にも、数知れない多くの素晴らしい画家たちが存在 していたかもしれません。けれども彼らは、ただ有名になれなかったというだけで、 その名作(?)を葬り去られてきたかもしれない・・・、そう思えてきちゃうのです。 

 

ハハ、なんともへそ曲がりな考え方ですみません!!  でもボクには、本当は何一つ わかっちゃいないんです。こんなふうに極論するのも、ただ皆さんの考えを教えてもら いたいだけなんです。  

 

   へそ曲がりついでに、今回はこんな質問をさせて下さい! 

 

もしも小学校の図画コンクールの作品の中にこっそり、ピカソのあの抽象画(もちろん サインは隠しておく)を入れておいたら、あなたはそれを見つけられるでしょうか?? 

 

      なんとも変テコリンな質問でゴメンナサイ! 

あなたのご意見は、以下のメールまでお寄せ下さ~~い!!! 

          (掲載可能なお名前も忘れずにネッ!) 

 

     《 送り先アドレス→ vivasouy1@mac.com 》 

 

 

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  では次回の “ようこそバルセローナへ” を、お楽しみに!

 

 

 

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前もお知らせしましたように、このブログ「どうせ人生・ケセラセラ!」が“地球の歩き方”のダイヤモンド・ビッグ社より出版され、全国の書店に並べられています。みなさんのご購読のたまものと心より感謝いたします。

 

タイトルは、『熟年夫婦のスペイン行き当たりばったり移住記』。私たちのなんとも無謀な移住の顛末と信じられないハプニングの数々が、その後の出来事も含めてアレやコレや次々と登場します。ちょっと覗いてみて下さい。

 

        これからもよろしくお願いしますね!!

 

 

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それからmixiのブログでは、次のようなものもお届けしています。

 

              “なんでもアベコベ、日本とスペイン!”

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 以下にその他の拙著をご紹介します。よかったら読んでみてください!

 

◎ 『勉強っていやいやするもの?』(大日本図書)

 〈中高校生向けですが、‘哲学’についてもやさしく解説しています〉

 

◎ 『脳みそのほんとうの使い方《ビギナーズ編》』(日科技連出版社)

  〈こちらはビジネスマン向け、姉妹編《マスターズ編》も出ていますよ〉

 

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